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TOP > ユーザーコンテンツ > 著者インタビュー > デモンパラサイトインタビュー(2008年12月)
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デモンパラサイトインタビュー

 11月末。
 デモンパラサイト・ノベル5『黒き魔王は、覇を求む。』と、デモンパラサイト・リプレイ新シリーズ1『極道☆キラリ』が同時発売された。
 今回はこれら新作の筆者である北沢慶と藤澤さなえ、そして近日中に発売が予定されている、源平合戦を時代背景とした伝奇リプレイ『源平鬼御魂(仮)』の筆者である友野詳をまじえて、力造が突撃インタビューを敢行する。
 皆様、どうかしばしのお付き合いを。
 
2008年12月 発行
執筆:力造



■突撃インタビュー開始
 某日。
 SNEのお膝元、兵庫県神戸市のさる喫茶店に、4人の人物が集まっていた。
 その目的は、発売された『デモンパラサイト』の関連書籍のインタビューを行い、今後の展開などをレポートし、記事としてまとめるためである。
 3人の強豪作家がひしめくなか、男はしずかにメモ用紙を取り出し、収録用の機器にゆっくりとスイッチを入れた――。
 
力造: それでは皆さん、デモンパラサイトのインタビューを始めたいと思います。
一同 よろしくお願いしまーす。
力造: 2008年11月末。北沢慶さんによるデモンパラサイト・ノベル5『デモンパラサイト 黒き魔王は、覇を求む。』、そして、藤澤さなえさんによるデモンパラサイトリプレイ新シリーズ1『極道☆キラリ』が無事発売されました!
北沢慶(以下、北沢) いやあ、無事に発売されてなによりだ。
藤澤さなえ(以下、藤澤) ほんとうですね〜。
力造: そして、近日中には、大好評発売中である『シルバーレインRPG』の監修者・友野詳さんによるデモンパラサイト・伝奇リプレイ『源平鬼御魂(仮)』の発売が予定されております!
北沢藤澤 おお〜!(拍手)。
力造: しかし、いつまでも(仮)というわけにもいきませんし、ちゃんとしたタイトルを確定させないといけませんねぇ。
友野詳(以下、友野) いやぁ、もう『源平鬼御魂』でいいんじゃないでしょうかねぇ?

 近日発売予定の『源平鬼御魂(仮)』は、友野詳が『デモンパラサイト』の中でも伝奇的な内容を取り扱ったサプリメント『デモンパラサイト異聞・鬼御魂(以後、鬼御魂)』を用いて作成した、伝奇活劇テイストあふれる最新リプレイである。
 そのテーマは仮タイトルの通り、平安末期〜鎌倉時代前期といった、いわゆる”源平の戦い”をテーマにした作品となっており、中世日本を舞台に異能の力を持つ超人――〈覚醒者〉たちが歴史の表舞台と裏舞台で活躍するというものだ。
 
力造: でも書籍のタイトルですよ? たしかにわかりやすいですけど、いいんでしょうか?(笑)
北沢 あるいは、書籍のタイトルを『源平鬼御魂』にして、サブタイトルを付けるか否か、みたいな感じじゃないかなぁ。
友野 ええ。もしくは、書籍は書籍としてタイトルはそれ(『源平鬼御魂』)にして、リプレイのタイトルは別につけるとかねぇ……と。まぁ、それはさておき。
藤澤 さておき。
力造: はい。それらの作品に関してのインタビューを、皆さんにさせていただきます。よろしくお願いします。
一同 はーい。


■■『黒き魔王は、覇を求む。』
 それは、1人の少女との出会いから始まった――
 都内の学校に通う高校生・向日葵(ひゅうがあおい)は、被験体の少女・桜子(さくらこ)と出会い、そのくちづけを受けて、炎の魔神〈クレイモア〉の力に覚醒した。
 その異能の力こそ……世界の闇に存在する超生命体『デモンパラサイト』の力だったのだ!
〈クレイモア〉の力に目覚めた葵は桜子と共に、異形の魔人たちとの戦いへと巻き込まれてゆく。
 そして、彼らの数奇な運命が回り始めた!

『ソード・ワールド2.0』北沢慶による、大好評のデモンパラサイトノベルも5巻にて、ついに第一部完結!
 数々の戦いを繰り広げてきた葵たちに立ちふさがるのは、はたしてどのような敵なのか?
 そして、葵と桜子の運命の結末は――?
■向日葵たちを待ち受ける強大な敵たち
力造: それでは、北沢慶さんのデモンパラサイトノベル5……第一部完結となる『黒き魔王は、覇を求む。』から、色々とおたずねしたいと思います。
北沢 はい。
力造: まず最初に、5巻で主人公・日向葵たちを待ち受けるさまざまな敵や事件などを簡単に教えて頂ければと思います。
北沢 はい。今回の舞台はもちろん東京なんだけど、徐々に大型台風が上陸して、交通機関や通信手段が麻痺してゆくんだ。
力造: ほほう。
北沢 そして、その大型台風の接近を利用して、ディバインチルドレンの悪魔憑きたちが暴れはじめるっていう話なんだよ。
力造: 『デモンパラサイト』でもあまり内容の語られなかった謎の組織、ディバインチルドレンですね!

 ディバインチルドレンとは、『デモンパラサイト』の背景世界に登場する組織の1つ。
 彼らは『デモンパラサイト』が発見される以前からその存在を知り、太古の時代よりその力が世界に影響を与えないように暗躍してきた秘密結社である。
 
北沢 うん。なぜディバインチルドレンが東京にやってくるかと言うと……それには主人公・日向葵が関係しているんだ。
力造: 葵がですか?
北沢 そうなんだ。今までは最強の共生生物エキドナを持つヒロイン・桜子が狙われることで、物語が展開していたんだけど……今回はクライマックスにふさわしく、主人公の過去の因縁が主軸に置かれているんだよ。
力造: おお、主人公の過去に関わることなんですね?
北沢 そういうことだね。どんな因縁であるかは、まあ読んでからのお楽しみということで。
力造: そうですね(笑)。
北沢 そして、台風に乗じてやってきたディバインチルドレンの悪魔憑きたちは、”ある目的”のために、ところまわず襲撃をくり返すんだ。例えば、葵やその仲間たちが街中で襲われたり……。
力造: 悪の組織の跳梁によって、主人公の周囲の人々が傷ついていくという、ダークヒーロー物の王道ですね!
北沢 うん。おかげで今まで葵と桜子の日常を表す存在だったクラスメートたちが襲われて……おとなしげな眼鏡っ娘・青葉ちゃんなんて、やっぱり速攻でさらわれて(笑)。
力造: 速攻ですか!?
一同 (爆笑)
北沢 うん(笑)。そして、物語が加速してゆき……最終的には、葵たちの環境が最終決戦の場にふさわしい地獄のステージと化していく!
力造: おお……それは、超楽しみですね!
■使用されているサプリメント
力造: それでは、次の質問です。この記事を読んでいらっしゃる方の中には、もちろんTRPGの『デモンパラサイト』を遊んで頂いている方も多いと思います。
北沢 そうだね。
力造: そこで、5巻を未読の皆さんにヒントという形で、『黒き魔王は、覇を求む。』を執筆するに当たって、どのサプリメントが使用されたか教えて頂ければと思います。
北沢 なるほど、サプリメントの種類で説明か……なら今回は『鬼御魂』を使用したキャラクターが1人登場するよ。
力造: おお!
北沢 そして、『ディアボロス・ユニオン』に掲載されている強化装甲服・アーマードアサルトスーツ(以後、ASS)を装着したキャラクターや、『ディアボロス・リバース』に登場する運命操作型共生生物ガントレットを持つキャラクターがそれぞれ登場するぞ。
力造: 『ディアボロス・リバース』も使用してるんですか?
北沢 うん。データだけね。あと巨大生物に変異できる共生生物ドラグーンを持つキャラクターも登場するから『ディアボロス・スクールガイド』も入るな(笑)。
力造: サプリメントはほぼ網羅してる感じですねぇ。
北沢 そうだね。いちおう最終巻になるから、たくさんの種類の悪魔憑きが登場するよ。
力造: では、そういった強敵たちを目前にして、『上級ルールブック』に対応した葵たちがいかに戦うか、実に気になりますねぇ〜。
■今回の見所
力造: では、今回の見所などありましたら、教えていただけますでしょうか?
北沢 うん。今回はデモンパラサイトリプレイ第一弾『悪魔憑きの目覚め』シリーズに登場したキャラクター、速水十三(はうやみじゅうぞう)が物語の中で登場するよ。
力造: お、つまり、前々回のリプレイに登場したキャラクターも出てくるんですか?
藤澤 十三となると、その飼い猫の悪魔憑き・タッシェも登場するんですか?
北沢 ふふふ……それは、読んでのお楽しみということで!
力造: こ、これはかなり期待大ですね(笑)。
北沢 ちなみに、十三はラストバトルでも重要なポジションを担ってるので、キネティックやリプレイ第一弾を読んで眼鏡探偵が気に入ってくれた方にはぜひこちらも読んでもらいたいね。
力造: それは楽しみですねぇ。
北沢 あとは……メカ好きの北沢が、ASSの活躍を予定以上に書いてしまってたりする(笑)。
力造: おお、いよいよAASが活躍ですか!
北沢 大丈夫だよ。ちゃんと凄い勢いでやられちゃうから(笑)。
藤澤 やっぱりやられちゃうんだ!
一同 (爆笑)

『デモンパラサイト』の世界には、対悪魔憑き用に開発された戦闘用強化外骨格「AAS」が存在する。
 凶悪な悪魔憑きに対抗するために開発されたAASだが……どういうわけか『デモンパサイト』関連書籍では、悪魔憑きたちの引き立て役として、あっさりやられてしまうことが多い。
 
北沢 あくまで主役は悪魔憑きだからね。でも、ASSの活躍も北沢的には見ていただきたいなぁ。もちろん、NPCとしてのASSだけどね。
力造: PCの乗るASSではなく、物語の脇役として登場するNPCのASSってことですね?
北沢 そうそう(笑)。まぁ、そんなわけでASSも一機、ラストバトルまで登場するんで、その活躍も見ていただけたらと思います。あと、今回はちゃんと日常の風景もしっかり書いてるよ。
力造: と、言いますと?
北沢 うん。葵たちの学園生活を描いてるんだけど、その時のキャラクターたちも見てもらいたいね。
力造: 学園生活では、どういったことが?
北沢 うん。今回の学園生活の風景は学園祭なんだ。
藤澤 学園祭ですか! いいですねぇ〜。
北沢 これは藤澤さんの新作リプレイ『極道☆キラリ』と被るんだけど、「模擬店でコスプレ喫茶をやろう!」という話になって、いろんなキャラクターにコスチュームを着せる場面があるんだ。

 藤澤さなえのデモンパラサイト新作リプレイ『極道☆キラリ』では、物語中に学園祭のイベントがあり、キャラクターたちがコスプレをする場面がある。
 
藤澤 むむ、葵の友人でクールな性格の牧野くんのコスプレは凄く見たい!(笑)
北沢 でしょ? それで葵の親友である美少年・浩助(こうすけ)くんが女装したり……まぁ、『極道☆キラリ』と違うのは、浩助が「僕は似合いすぎるからダメだよね」って、自分で言っちゃう所かな(一同爆笑)。
力造: あれこれ楽しい場面が目白押しなんですね! まだ読んでいない読者の皆さんも、是非ともその目で確認してみてくださいね〜。


■■『極道☆キラリ』
 春日輝(かすがひかる)は、セラフィムの少年エージェントである。
 彼は、セラフィムの新たな支部を創設するべく、悪魔憑きのトカゲ・菊千代と共に、昨今悪魔事件が目立つ街・鞠谷市(まりやし)に向かった。
 しかし、輝が転入した先はなんと……名門お嬢様学校だったのだ!
 そんな輝に、さらなる受難が迫り来る。
 鞠谷市にやってきた輝を、原付ごとベンツで跳ね飛ばそうとする極道娘・らいかや、その用心棒をつとめる女子高生リツとの邂逅。
 さらにはお嬢様学校では悪魔憑きたちのさまざまな陰謀が渦まいていて――
 藤澤さなえによる爆笑リプレイシリーズ、開幕!
 
■セラフィムエージェントとお嬢様
力造: では、『極道☆キラリ』の話題が出たところで、次は藤澤さなえさんに話をうかがおうと思います。
藤澤 はーい。よろしくお願いしまーす。
力造: というわけで、『極道☆キラリ』の本編の内容について、簡単に聞かせてください。
藤澤 はい。物語は大友市のセラフィムエージェント・春日輝(かすがひかる)くんが鞠谷市という場所に派遣される場面からスタートするんです。
力造: どうして派遣されるのですか?
藤澤 大友市ってたくさんの悪魔憑きがいますよね?
力造: たしかに、前作のリプレイなどでは大友市が舞台になることが多かったですからね。
藤澤 そうなんです。だから、強力な悪魔憑きがそろっている大友市から、エージェントたちが他の地域に派遣されて行くんです。
力造: なるほど。その派遣されるエージェントの1人が輝くんなんですね?
藤澤 はい。で、輝くんが派遣された街ではセラフィムの支部が無く、事実を知らない悪魔憑きたちがその能力を駆使して、好き放題してるんです。
力造: 事実を知らないというのは、悪魔憑きの力どういったものであるかを正しく理解していないということですね。
藤澤 そうです。そして、その街での好き放題やってるヤクザの組のお嬢様・桜川蕾花(さくらがわらいか)さんです。
力造: 好き放題してるヤクザのお嬢様……(笑)。
藤澤 はい。そのお嬢様とセラフィムエージェントである輝くんが出会ったことで、何かが始まる――みたいな話です(笑)。
力造: おお、今までのデモンパラサイトリプレイには無い形ですねぇ。
北沢 何が問題って、お嬢様がどうしようもないドSだったことだよね(笑)。
藤澤 そう! そうじゃなかったら、もっと違った結果になったんでしょうけどね。もう、はたから見てて『あちゃ〜……』みたいな。
一同 (爆笑)。
力造: ちなみに、どうして『極道☆キラリ』というタイトルになったのでしょう?
藤澤 お嬢様が極道なので『極道』、『キラリ』は主人公・輝くんの涙がイメージです(笑)。
力造: 輝くんだから『キラリ』じゃないんですか(笑)。
藤澤 ホントはそうなんですけど……どっちとも取れるんですよ(笑)。
力造: よかった。本当に涙だったら、どうしようかと思いましたよ(笑)。
友野 僕も輝くんだから『キラリ』なんだと思ってた。
北沢 え? 俺は『極道』って聞いた瞬間に『キラリ』はドス(短刀)の事だと思ってた(笑)。
一同 (爆笑)。
藤澤 ちなみに、表紙も凄いです! ホームページにも上がってますよ!
力造: それはぜひ、見なくてはいけませんね!(アピール)
藤澤 ぜひ見てください! ちなみにタイトルは略して『極キラ』です!(笑)
■使用されているサプリメント
力造: 次に、『極キラ』で使用されているサプリメントなどを教えてもらえますか?
藤澤 そうですねぇ。『デモンパラサイト』はまだ勉強中で、必要に応じて使ってるんですけど……。
力造: では、PCたちが使用している共生生物なんかでも結構ですよ。
藤澤 うーんと……PCの共生生物はけっこう変わったものを使っていて、基本ルールブックから使ってるのは動物専用の特殊攻撃型共生生物ショーテルだけだったりします。
力造: おお。では、他のPCは?
藤澤 攻撃特化型のグラディウスとドラグーン、『ディアボロス・プリズン』に登場している防御特化型のヴァンブレイスといったメンバーになります。
北沢 たしかにそれだけ聞くと変り種が集まってるよね。トカゲもいるし。
力造: トカゲ……あ、ショーテルですね。
藤澤 はい。『極キラ』に登場するトカゲのキャラクター・菊千代さんが、『鬼御魂』の職業パック「使い魔」を使ってます。
力造: なるほど。すると基本ルールブックの他に、『ディアボロス・スクールガイド』と『鬼御魂』、『ディアボロス・プリズン』といったサプリメントが使用されているわけですね。
藤澤 はい。プレイヤーさんが使ってるから「それじゃ私も勉強する!」みたいな感じでやってます。
力造: 敵として登場するエネミーもそんな感じですか?
藤澤 そうです。エネミーに関しては、このくらいのレベルで欲しいなって思った時にルールブックやサプリメントを探してみて「コレだ!」っていうのを使います。
力造: なるほど、臨機応変ということですね。
藤澤 まだ読み込みが浅いので、広く浅く……ていう形になってしまいますけどね(笑)。でもその分、今までのリプレイよりも幅広いPC層になってると思います。
力造: そうですね。今までのリプレイでもメインで使われてない「共生生物」が多いですからね。
藤澤 はい。ドラグーンは以前の『剣神』シリーズで、田中天さんが扮するキャラクター・嵐兄ちゃんが使用してましたけど、サブでしたから。

 前回のデモンパラサイトリプレイシリーズ『剣神』では、現在ライターとして活躍中である有名プレイヤー、田中天(たなかたかし)さんに参加してもらっている。
 田中天さん扮するキャラクター・嵐兄ちゃんは、物語の後半で《多重共生》を行い、ドラグーンを入手して大活躍した。
 
藤澤 つまり、メインがドラグーンていうキーワードで、全裸というキーワードを連想してもらえると……いいと思います!
力造: ……いいんですか?
一同 (爆笑)。
藤澤 はい! 『極道☆キラリ』のセッション中は、なぜかキャラクターたちが脱ぎたがるんですよ!
北沢 あ、うん。それはあるかも知れない。
藤澤 共生生物を選ぶ時も「なんでコレは脱げないんだ! チクショー!」ってプレイヤーさんも居ましたから!
力造: ちょッ、そこまでですか!?
一同 (爆笑)
藤澤 ええ。そういった意味でも、今回はノリが良いプレイヤーさんばっかりです!
■今回の見所
力造: ここまでの内容でも十分に面白そうなんですが……さらに次の質問へ移ります。
藤澤 はーい(笑)。
力造: 少し、話してしまった感じもしますが……ずばり、今回の見所は?
藤澤 そうですねぇ……やっぱり、キャラクターじゃないでしょうか?
力造: では、キャラクター同士による、どのような掛け合いが魅力なのでしょう?
藤澤 そりゃもう……えと、S(サド)とM(マゾ)、でしょうか。
一同 (大爆笑)。
力造: そ、それは、誰がSで誰がMなんですか?
藤澤 もちろんお嬢様がSで、主人公がM……まぁ、Mというか、イジられてる?(笑)
力造: ……イジられキャラ(笑)。
藤澤 でも、個人的に好きなのは、そんなSのお嬢様が自分の用心棒であるヴァンブレイスのキャラには頭が上がらないことかな。
力造: 用心棒なのに?
藤澤 う〜ん、なんて言ったらいいんだろう?
北沢 どっちかっていうと、お嬢様が何を言っても、向こう(用心棒)が動じない?
藤澤 そう! 割と無茶なことを言うんだけど、それを軽く「イイっすよー」と引き受けたり、でもイヤなことは「え? イヤですよ」ってハッキリ言う……そこが好きです!
力造: ノーと言える日本人なんですね。
藤澤 はい。そして、お嬢様が同じような無茶を輝くんに言って、輝くんが困って……。
力造: それを助けるショーテル?
藤澤 いや、ショーテルの菊千代さんも助けてないです(笑)。
力造: ……それは試練すね。
藤澤 なんだけど、プレイヤーさんがノリノリで、みんな笑いながらやってますよ! 会話がポンポン進んで、それがすごく楽しいんです!
力造: つまり、テンポの良い掛け合いこそが、『極キラ』の見所というわけですね。
藤澤 はい! それこそプレイヤーさんの「あんな事したーい、こんな事したーい!」って感じも、マスターの「あんな事したーい、こんな事したーい!」って感じも、良く出てると思います……よね?(北沢慶をチラリ)
北沢 うん、出てる出てる(笑)。
藤澤 でも、これだと何か、ノリだけのような感じですね(苦笑)。
北沢 そもそも、極道になったのだってノリやん! プレイヤーが「このヤクザって職業パック、取れへんの?」って聞いた所から!(一同爆笑)
力造: キャラクター作成の部分ですね。
藤澤 あ、あとトカゲのショーテルの悪魔化シーンも見所ですよ!
力造: 悪魔化シーンですか?
藤澤 そうです。《擬態》の特殊能力って姿を好きに変えられるじゃないですか? それで毎回、毎回、色んな俳優さんに変身してるんです!
北沢 それで、その俳優さんが役を当ててるキャラクターの名セリフを呟く場面がある(笑)。
力造: ちょッ、それいいんですか!?
一同 (爆笑)
藤澤 編集さんがOK出しちゃったから(笑)。例えば、木村拓○さんになってみたり、阿部○さんになってみたり!
北沢 でも……それって、五年くらい経ってみるとネタが風化してない?(笑)
藤澤 はっ、それもそうだ! このインタビューを見てる皆さん! すぐに、ぜひともすぐに買って読んでください!
一同 (爆笑)
力造: では、読者の皆さんにアピールしたところで、次のタイトルに移らせていただきますね(笑)。
藤澤 はーい! 読者の皆さん、ぜひぜひ! 『極道☆キラリ』を楽しんでくださーい!


■■『源平鬼御魂』

 諸行無常の響きあり――
 平安時代末期から始まった武士の台頭。
 貴族たちが権力争いの手段として武士を用い、武士たちはそれをきっかけに権勢を得てゆく。
 それは、貴族の世が武士の世に……すなわち、古き時代から新たな時代への生まれ変わりをあらわしていた。
 のちに”源平合戦”と呼ばれた武士たちの戦いは、ひとつの時代に終焉を呼び、太古の時代から受け継がれた神秘を闇の歴史へと変えてゆく戦いだったのである……。

 ”600万部の男”友野詳による本格伝奇ロマンリプレイ『剣姫照魔伝(けんひめしょうまでん)が掲載された『鬼御魂』サプリメント・『源平鬼御魂(仮)』――まもなく発売!
 
■豪華ゲストメンバー
力造: それでは、次に友野詳さんから『源平鬼御魂(仮)』の話をうかがいたいと思います。
友野 はいはい。そもそも『鬼御魂』作成の企画を聞いた時、僕は関わってなかったから「『デモンパラサイト』で時代物ができるんだなぁ」と思ってたんだ。でも、完成を見ると現代物だった。
力造: すいません(笑)。
友野 いやいや。でも、それには現代物である理由がちゃんとあったわけでしょ?
力造: はい。時代物って、知識がないと少し難しいと思ったんです。遊んで頂ける方の全てが、その時代に詳しいわけじゃないですから。で、まず現代伝奇というかたち――『鬼御魂』でルールに親しんでいただいて、いつかはと思ったんです。
友野 でもきみの『剣神』でも、歴史の裏にはっ! みたいな話が出てるやん?
力造: はい。そのへんで積み重ねて、いつか本格的にと。
友野 という話を、飲みながらしてたら『ほな、ワシにリプレイを書かせんかい』と口走っていたわけじゃよ、このワシが(笑)。
北沢 単独でサプリメントとして出すより、リプレイもあったほうが、時代ものってこんなのだ、ということを伝えやすいしということで。書き手が友野さんとなれば(笑)。
力造: どの時代を舞台にしようかと編集さんもまじえて、熱く語りましたねえ。結果、これまでのTRPGにない時代ということで、平安末期から鎌倉時代初期、いわゆる源平合戦を背景にして『鬼御魂』を遊ぶという代物になりました。
北沢 それにしてもプレイヤーさんが豪華すぎますよね。
友野 ありがたいご協力を得ましたよ。もちろん、ウチ(SNE)のメンバーを起用しても面白い内容になるのはわかってるんやけど、どうせならチャレンジにチャレンジを重ねようと。企画を聞いた時点で『なにィ!?』と思って欲しいし(笑)。
北沢 だからって、いきなり鈴木銀一郎先生に電話はないでしょう(笑)。

 鈴木銀一郎先生とは、齢70を超えてもいまだ現役でボードゲームやTRPGを遊び、作品を出し続けているアナログゲーム界の重鎮、卓ゲ者(アナログゲーマー)にとっては神にも等しい方である。
 
友野 もう、電話の時点で心臓バックンバックンだったよ(笑)。まぁ、なんとか快諾頂いて、来ていただけることになったわけだけど。で、次は東京のF.E.A.Rさんに連絡して。

 F.E.A.R――ファーイーストアミューズメントリサーチは、東京にあるTRPGメーカーで、多数のファンに支持されているTRPG界のさきがけともいうべき会社である。
 
友野 そうしたら、鈴吹さんが『なに、友野さんのリプレイ? そんなのオレしかいないっしょ』って(笑)。
力造: ちょッ、そんなノリで!?

 鈴吹太郎『トーキョーN◎VA』『ブレイド・オブ・アルカナ』のデザイナーであり、F.E.A.Rを率いる○カリスマ●エグゼグ。友野詳とは年に数度は飲むという仲。
 
友野 あと女性プレイヤーも欲しいから、プライベートでは何度もセッションして、プレイスタイルも知ってる深沢美潮さんに『リプレイのプレイヤーとかやってみません?』って。

 言わずとしれた『フォーチュンクエスト』や『デュアンサーク』の作者である、ファンタジーノベル界のクイーンだ。
 
友野 3人のスペシャルゲストは、はじめて遊ばれるので、ルールに詳しいデモンパ班の若手に入ってもらおうと。鈴木先生が業界最年長でいらっしゃるので、じゃあ業界最年少を入れとけ、みたいな。
力造: そんなシャレで大井くんだったんですかっ! (笑)
北沢 いや、ルールにも精通してるから、オレが推薦したんだ(苦笑)。
■使用されているサプリメント
力造: それでは次の質問ですが……今回使用されているサプリメントを教えていただけますか?
友野 きみの創ったデータ。
北沢 身もふたもないですな(笑)。
友野 源平のみならず、平安から戦国、江戸くらいまでの公家や武士、術者を遊べるデータが収録されておるからね。自分としては、あくまでこれはサプリのつもりだよ。たとえ、リプレイのほうが、データの数倍の分量があっても(笑)。では、そのデータについて具体的に語ってください。
力造: あれ? いつの間にかインタビューされてる(笑)。そうですね、歴史背景を紹介してあって、特に知識のない方でも遊べるのは当然として、NPCとして歴史上の実在の人物や、伝説上の人物も紹介しています。皆さんが、平家一門の棟梁である平清盛や、かの有名な源義経と、鬼御魂合戦を繰り広げられます!
友野 リプレイにも、そういった歴史上の人物が出てきますが、それは僕のセッションの中での彼らの設定で、みなさんのセッションではまた別の形で出てきていいと思います。紹介にすらとらわれずにね。で、その人たちをデータにするために……?
力造: 追加の職業パックが多数掲載されていて、「武士」「陰陽師」といった、時代ものによくある職業を遊ぶことができます。
友野 その職業パックに「特性」がついたのも目玉だよね。
力造: はい。武術や法力を持っているイメージを、数値的にはごく簡単な形であらわせるようにしました。共生生物――〈和魂〉を持たない職業パックだけの一般人も、けっこう強くなれます。
友野 リプレイで蹴散らしてしまいましたが(笑)。でも、武器を持ち歩けるぶん、現代のキャラより強いしね、PCも。
■今回の見所
力造: ではリプレイの読みところなど、うかがえますか?
友野 それが困るねん。ネタバレしたくないし。というわけでストーリーより、キャラクターの話でいい?
力造: それは、ぜひ!
友野 プレイヤーの皆さんには『壇ノ浦の合戦で、安徳天皇が討ち倒されるところから始めます。みなさんは平家側ですよ』って伝えてたんだわ。

 源平合戦の最後は、隆盛を極めた武士の名門・平家一族と源氏一族が壇ノ浦の海上で、一大海戦を繰り広げるという場面がある。
 友野詳による『源平鬼御魂』リプレイでは、この壇ノ浦の海戦――すなわち源平合戦のクライマックスからスタートするのである!
 
友野 そしたらキャラクター作成の時、鈴吹さんが『キャラを考えてきたよ』って。
力造: ほほう。
友野 嬉しそうに『安徳天皇の双子の妹』で……。
一同 (爆笑)。
友野 ……鬼御魂を持つ剣士として育てられた幼子ってんで『珍しいな、鈴吹さんがロリキャラやるなんて』って思ってたら……。
力造: たら?
友野 ……っていうキャラクターを、深沢さんにやってもらいたい!(爆笑)。
北沢 場合によっては、よくないですよね。
友野 でも、深沢さんも『面白いからやりたい。でもできるかなぁ』って言ってくれたから。そんな、あなた、できないわけがないでしょう、FQ((フォーチュン・クエスト』シリーズ/アスキー・メディアワークス)を書いた人にって(笑)。で、その設定を中心に『地獄の淵から蘇った平家の老武者』に『天才美形陰陽師』と。
力造: おお〜、いいじゃないッスか!
友野 そして、姫の弟分ンの『馬』(爆笑)
力造: 馬!? なんでそこまできて馬なのぉ!?
友野 ルールでできるようにしたのは誰だ(笑)
力造: ……た、たしかにそうですが(汗)。
友野 みなさん、いいロールプレイをしてくれて。連携もよくて。すごく面白かった。例えばGMが「こういう選択肢がありますよ」と示したら、姫が『Bに行きたい』って。
力造: ほうほう。
友野 すると、つかさず美形陰陽師が『では、あれを持っていきましょう』と言い、次には老武者が『では、姫はこのような形で……』と提案して。
力造: まるで空気のように、自然にサポートしているわけですね。
友野 そう。とにかく、そうすると何をしようとするのかGMは分かって『分かりました……』て頭を伏せるしかなかったんだ。
藤澤 面白そう! 読みたい!
友野 まぁ、詳しくは本編で(笑)。で、日本神話が好きな人なら、二人が姫に何をさせようとして、GMがどれだけニヤニヤしながらそれを拾ったとか分かってもらえると思うよ。
力造: なるほど。プレイヤーが投げたボールを、GMがいかにキャッチしてるか楽しみですねぇ。
友野 僕も投げ返してたんだけど、向こうも華麗にキャッチして。お互いにどうにか相手にボールを落とさせようと、ちょっとずつ回転かけたり距離を離してくのも面白かった(笑)。
力造: さ、サバイバルなセッションですねぇ(汗)。
友野 でも、本当にいいセッションだったよ。姫も凄く良かったし、大人達が姫に厳しいことを言うと、馬もちょっとヘタレたこと言って場を和ませたり。
力造: それは……とても、お互い初めてのセッションとは思えない展開ですねぇ。
友野 うん。みんな、自分のキャラを心得て。セッションが終わったあとには、ここはこのキャラはこういう心境だったとか、そういう話も聞かせてもらえて。リプレイに活かさせてもらった。
力造: 完成したリプレイを読むのが今から楽しみです!


■■今後の展開と、最後に
力造: これで、一通りのインタビューは終了となります。
一同 はーい。
力造: さて、これだけの『デモンパラサイト』関連作品が登場するわけですが……ここで今後の展開と、インタビューを見ていただいているファンの皆様へメッセージなどお聞かせ頂ければ幸いです。まずは北沢さんから。
北沢 そうだねぇ。年末年始にこれだけ出て、さらに、すぐサプリメントも控えてます。
力造: 結構、忙しいですよね(笑)。
北沢 うん(笑)。ですから、これからも『デモンパラサイト』への、皆さんの応援よろしくお願いします。
力造: ありがとうございます。では、藤澤さん。
藤澤 うーんと……実は、もう2巻のセッションも始まってます。
力造: おお〜、早いですねぇ。
藤澤 そうなんですよ。凄く楽しく遊ばせてもらってるし、早ければ桜の咲くころ……もっと早いかも知れない時機に、出すことが出来るかも知れないので。
北沢 桜前線が日本のどこかで出没するくらいに(笑)
藤澤 はい(笑)。皆さん、1巻を手に取って気に入っていただけたら、2巻もよろしくお願いします!
力造: ありがとうございます。それでは最後に、友野さん、よろしくお願いします。
友野 えー、先はどうなるかわかりませんが「超太古篇」とか「シベリア篇」とか思いついてはいるので(爆笑)。すべてはの売れ行き次第でございます(笑)。なにとぞ、よろしくお願いします。
力造: よろしく、お願いしますっ! お三方。本日は貴重なお時間をいただきまして、お疲れ様でした!
一同 お疲れ様でしたー!


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