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TOP > ユーザーコンテンツ > 著者インタビュー > セイクリッド・ドラグーン インタビュー(2009年01月)
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セイクリッド・ドラグーン インタビュー

 発売を間近に控えた完全新作TRPG『セイクリッド・ドラグーン。これまであまりにも露出が少なかったこの作品、「いったいどんな内容なの?」と気になっている方も多いはず。
 そこで今回はシステムデザイナーである力造、ワールドデザイナーである諸星崇らを招き、作品の特徴や売り、制作することになった経緯、今後の展開などについて聞いた。

2009年1月 発行
記事作成 秋口ぎぐる


○どんな作品?(ワールド編)
―― 『セイクリッド・ドラグーン』を一言で表すと?
諸星崇(以下 諸星) 厨くさい西洋ファンタジーRPG
力造 やめろよ! それそのまま秋口さん書くよ!(笑) ――ちゃんとフォローすると、「竜殺しの英雄になってドラゴンを倒すRPG」ですね。
諸星 そうですね。最初から英雄になれる西洋ファンタジー
力造 一介の冒険者などではなく英雄からスタート、というのは、SNEのゲームでは珍しいはずです。
―― 英雄ということは、非常に強い、ということでしょうか。
諸星 強いですね。最初から他のゲームで言うところの、レベル30ぐらい(笑)。
―― レベル30!?
力造 具体的に言うと、PCは「竜脈使い」という存在です。これは「竜脈」と呼ばれる特別な力をうまく操作できる人たちのことで、通常の人間が偶然に頼らなくちゃできないようなことを確定化できる。
諸星 たとえばダーツを投げる場合、普通はいくら経験を積んでいても少しぐらいは命中するか、しないかに運の要素が絡んでくるはずですけど、竜脈使いにはそれがない。100パーセント、必ずど真ん中に命中させられる。
力造 その力こそが『セイクリッド・ドラグーン』の世界において唯一、ドラゴンに対抗できる力です。
―― 「ドラゴンを倒すRPG」ということは、世界はドラゴンに脅かされている?
力造 正確に言うと、ドラゴンが住んでいる魔境と呼ばれる異空間に脅かされている、となります。この空間もドラゴンと同じぐらい恐ろしい。中は物理法則が狂っていたり、化け物がいたり。しかも、この空間はどんどん拡大しているんです。
諸星 ここで世界の説明をしますと――『セイクリッド・ドラグーン』の世界では過去に神々の戦争が起きました。神と言ってもそれは巨大な竜で、一方は天を支える竜、すなわち天支竜。こちらは正義の竜だと考えてください。もう一方は、この世界にどこかから飛来した邪悪な竜、天潰竜。これら2対の竜が激突し、地上には破壊の嵐が吹き荒れました。この際、それぞれの竜の身体から散った欠片が竜鱗です。竜鱗は地上に落ち、その一帯に魔境を生みだす原因となりました。
―― 天支竜は正義の竜ですよね? こちらの鱗も魔境を生んだんですか?
力造 そうですね。このあたりは、力は使い方しだいで正義にも悪にもなる、という作品のテーマにも関わります。
諸星 魔境に存在するドラゴンは、いわば竜鱗が自分を守るために生みだした警備兵です。つまり純然たる「力」。正義でも悪でもないんだけど、それは人類にとって脅威であり災害なんです。
―― なるほど。人類は災害を取りのぞくために竜脈使いたちを頼ると。
力造 そうですね。ドラゴンを倒せば竜鱗が手に入る。竜脈を取りのぞくことで魔境は消滅し、人間が住める土地になるんです。
―― 魔境にもぐっていく……ということは、基本的にはダンジョンものでしょうか?
力造 基本的にはダンジョンものですね。ルールブックではシティアドベンチャーもできるようにフォローされていますけど。
諸星 竜鱗は非常に大きな力を秘めていますから。魔境から取ってきた竜鱗を奪いあう、といった状況になると、すぐにシティアドベンチャーが始まるでしょう。


○どんな作品?(システム編)
―― システム面での売りなどを。
力造 なんと言っても竜脈操作ですね。簡単に言うとダイスの入れ替えシステム
―― そもそも何面体を使うゲームなんでしょう?
諸星 ダイスは6面体を1人につき6個、使います。
力造 そのうち2個を判定に使い、4個を竜脈と呼ばれるリソースに使います。まずセッション開始時に4つを振って、竜脈の目をランダムに決める。判定は2D6+能力値の上方ロールなんですけど、ただダイスを振って終わりではなくて、ここで竜脈の目が活きてくる。
諸星 たとえば2Dの出目が1と3だった場合、出目はかなり低い、ということになりますよね。でも、たとえば最初にランダムで決めた(4つの)竜脈の目に5が含まれていた場合、この5と出目の1を入れかえてもいい。すると出目は1・3から3・5になり、達成値が飛躍的に高まると。
―― なるほど!
力造 さらに、竜脈の目は必殺技――作中ではタレントと呼ばれてますけど、これを使う際のコストにもなる。たとえばあるタレントには「偶数」「奇数」、あるいは「1・1・1」「1・2・3」といった必要コストが設定されていて、竜脈の目がこの通りになっていないと使用できない。
諸星 判定の達成値を入れかえながら、必殺技のリソースをも操作する。これがこのシステムの売りです。
―― 竜脈の目を操作するためにわざとわざと判定の結果を悪くする、といったことも?
力造 もちろんOK!
諸星 みんなやりますよね(笑)。
力造 大技を使うためにわざと敵の攻撃を食らい、リソースを操作する、というのは『セイクリッド・ドラグーン』の基本です。ルールでも禁止されていません。
諸星 麻雀やポーカーをやってるような感覚ですね。
力造 むしろこのシステム、麻雀をやってるときに思いついた(笑)。
―― ほかにシステム上の特徴はありますか?
力造 魔境のルールですね。魔境に入って一定以上の時間が経過すると、魔境自体が襲いかかってくるという。これは天潰竜の意思だと言われています。いずれにしても、このリミットまでにドラゴンを倒すか、出口を見つけて脱出しないと、いくら竜脈使いでも生きては帰れません。
―― 時間制限つきのダンジョンハック、と考えていいでしょうか?
力造 その通りです。魔境はエリアと呼ばれる単位で管理されるんですけど、このエリアの規模によって「どれだけ余裕があるか」というリミットが自動的に算出されるんです。各アクションにはそれぞれ消費される時間が決められていますので、PCたちはここで探索していいのか、休憩していいのか、といった判断を常に下しつつ魔境を進んでいかなくてはならない。
―― さまざまな選択を行う際の緊張感が自動的に高まるシステム、ということですね。
諸星 そうですね。下手なことをしていたら死にます(笑)。


○制作の背景
―― どういう経緯で制作が決まったのでしょう?
力造 以前から個人的にオリジナルのRPGは作っていました。で、先ほどのダイスシステムを安田社長に見せたところ、「面白い、それで新作を作れ」と言ってくださって。
―― メンバーがこの2人組になったのは?
力造 僕は、システムはずっと作っていたんですけど、あまりワールドは作ってこなかった。だから、本格的にやるなら専門家を呼んだほうがいいな、と思ったんです。
諸星 僕らは同期なんですね。なのにこれまで組んで仕事をしたことは1度もなくて、前々から「なんかやりたいね」とは話してて。
力造 そこへ今回の話が来たので、ちょうどいいので「やらないか?」と(笑)。
―― 実際に組んでみて、どうでした?
諸星 まったく畑が違うので、意見がかちあうことがなかった
力造 たしかに衝突はなかったですね。
諸星 その一方で、システムの人はこう考えるのね、みたいな発見もあって。いいことずくめでした(笑)。
―― たとえばどんなときに「発見」を感じました?
力造 竜脈使いの設定を作るところですね。
諸星 僕が種族の設定を作ったんですけど、元もと空を飛べる種族とか非実体化できる種族とかを考えていたんですよ。でも「それは、システムで制御しにくいから」と言われた。ワールドだけなら普通に入れちゃうネタなんですけど(笑)。さらに、「なら分裂する種族は?」と訊いたら――。
力造 これも却下しました(笑)。やるとしても上級ルールでな、と。さすがに分裂となると、初心者がプレイする上で困惑しちゃいますから。やっぱり人が遊ぶものなので、ワールドとして魅力的でもプレイヤーに使いこなせなければ意味がない、と判断しました。


○今後の展開
―― 今後の展開などは?
力造 TRPGの基本として、リプレイは出していきたいですね。まずはR&Rに読切りが載りますけど。
諸星 R&Rでは今月売り号から本格的な紹介が始まります。その後、特集としてリプレイが掲載される予定ですね。
―― 単行本化も楽しみです。
力造 上級ルールブックも作成中ですよ。こちらも早い段階で発表したいですね。上級ルールブックでは、ドラゴンを指先で倒せるほどの竜脈使いを扱います。
―― ドラゴンを指先で!? なら、いったいなにと戦うんです?
諸星 そりゃもちろん、ドラゴン以上の存在と……(笑)。
―― そんなのが出るんですね!? 「ドラゴンを倒すRPG」なのに!(笑)
力造 上級ルールはシナリオと追加ルール、データ、すべての面で充実した内容になります。
諸星 極論を言うなら上下巻ですね。もちろん上巻(基本ルールブック)だけでも楽しめますけど。


○最後に
―― では最後に、読者の皆さんにメッセージを。
力造 『セイクリッド・ドラグーン』は竜鱗と竜脈使いをテーマにしたゲームです。そこさえ押さえていればどんな楽しみ方でも可能です!
諸星 基本ルールブックで紹介されている世界は非常に狭いです。狭いということは広がるということ。これからどんどん広げていく予定です。ネタはたくさん仕込んでいますし、小説展開も考えていますので、どうかご注目ください!

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