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TOP > ユーザーコンテンツ > 著者インタビュー > 『SW2.0サプリメント エターナルエンパイア−不滅の探求者たち−』+αなインタビュー(2011年03月)
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『SW2.0サプリメント エターナルエンパイア−不滅の探求者たち−』
+αなインタビュー


 2011年も快調に展開を続けるソード・ワールド2.0。
 今回は2011年3月発売大型サプリメント

『エターナルエンパイア −不滅の探求者たち−』

 を中心に、春の新刊リプレイ2本

『ソード・ワールド2.0リプレイ 聖戦士物語1』(4月発売)
『ソード・ワールド2.0リプレイ from USA 2 姫騎士襲撃−プリンセスナイト−』(2月発売)

 の合計3作品を取り上げました。
 各作品メインスタッフの方々を中心に、それぞれの魅力はもちろんのこと製作にまつわるあんなコトこんなコトを聞き出してまいりました!


2011年3月
記事作成 森本有美




ソード・ワールド2.0サプリメント
エターナルエンパイア −不滅の探求者たち−


監修:北沢慶
著:川人忠明・田中公侍/グループSNE



 SW2.0のストーリー型サプリメント(※)第3弾は
 「遺跡探索」と「村興し」?!

 謎に包まれた古代王国の遺跡を見つけ出し王国の秘密に挑む冒険をしながら、探索拠点の小村を発展させるために様々な施設を建設する、というまったく違う2種類のテーマを楽しめる盛りだくさんの1冊。

 遺跡を見つけ出し謎を解くことはできるのか?
 村がどんなふうに発展してゆくのか?

 すべてはあなたの実力と選択と運次第!


 ※ ストーリー型サプリメントとは
 ひとつのテーマに沿ったキャンペーンシナリオを楽しめるシナリオ集。
 ソロプレイやGMなしのプレイも可能。
 既刊サプリのうち
  『ミストキャッスル−蛮都からの生還−』(以下『MC』)
  『フェアリーガーデン−妖精たちの空中庭園−』(以下『FG』) の2作が同型


冒険者さまいらっしゃい! 遺跡探索で村興し?!

――: まず最初はSW2.0の7冊目のサプリメント『ソード・ワールド2.0サプリメント エターナルエンパイア −不滅の探求者たち−』(以下『EE』)からお聞きしていきますね。
今回はどんな冒険をするんでしょうか?
川人 セズウィックっていう名前の小さい村を拠点に、遺跡を探して『インディー・ジョーンズ』みたいな冒険をするんですよ。その村が、遺跡目当てに集まってくる冒険者を村興しに利用しようっていう。
田中 そう、今回のメインテーマは「遺跡探索」「村興し」です!(ズバーン)
――: む、村興し?!
北沢 神紀文明時代に栄えたという伝説の王国"エターナル"の秘密を解明していく探索型シナリオなんですが、初期段階ではそれが本当にあったのかどうかもわからない状態なので、まず遺跡を探すところから始まります
川人 話が進んで遺跡のことが噂になると冒険者が集まってくる。人が集まるといろんな施設が必要になって建設していく。そうやってどんどん村が発展して大きくなっていく、というわけ。
――: おお、たしかに村興しですね。
遺跡探索っていう部分を先にちらりと伺ってたので『ソード・ワールド/1st』(以下『1st』)時代のパダ
(※)なのかと思ってたんですが。

 ※ パダ
 『1st』の冒険舞台であるアレクラスト大陸東部、賢者の国オラン近郊にある冒険者の街
 古代王国期3大都市のひとつ"空中都市"レックスが墜落してできた広大な遺跡群に隣接しており、遺跡に眠る数多の財宝を求めて集う冒険者たちのために誕生し発展した街。
 既刊『ソード・ワールドRPGツアー4 パダ/墜ちた都市』で詳しく紹介されています。
 
川人 そう、『EE』は今からパダになっていくところを遊ぶサプリなんです。
――: なるほど〜。村を発展させるのに施設を建てていく、とのことですがそれはどうやるんですか?
田中 冒険者がミッションをクリアすると、村を発展させるための所定のポイントがもらえるので、それに応じていろんな施設を建設できるようになります。街を自分で作っていく『シムシティ』的な楽しみが味わえますよ。
藤澤 初期には冒険者の店の店主を雇いに行く、なんていうミッションもあるんですよ。
北沢 嬉しいおまけがついてくる施設もあるので、建設計画を練るだけでもおもしろいかもね。
川人 頑張れば最後には人口10000人規模の大都市に成長するよ。
田中 それこそ地図に載るくらいの都市になりますね。
北沢 辺境の小国家で人口3000人なんてとこもあるから、10000人なら相当な規模だね。
川人 そう考えると……ちょっとシナリオの進行速いかな。
北沢 人気のアトラクションには人が集まってくるものですよ。集まった人がそこに定着するかどうかは、また別の話だけどね。
――: 地図といえば、今回は舞台になるのがどの地方か設定されてないんですよね?
川人 「徒歩2日程度の場所にその地方有数の大都市がある」とだけ書いてあるので、条件にあう場所ならどこでもいいよ。
田中 あとがきにも書いたんですけど、みんなで遊ぶ時はみんなで1冊使って、ソロプレイの時は友達とおらが村自慢をしていただけたら、と思ってます。
――: テラスティア地図の白いとこに新しい街や国をどんどん書き込んでいくのも楽しそうですよね。友達と作った国を街道で結んでオリジナルの地方を作っちゃうとか。
北沢 ぜひ皆さんのお好みの場所に「オレたちのエターナル」を作って楽しんでください。


広大なフィールドマップはイベント満載! 使い方はアナタ次第!

――: 次はもうひとつのメインテーマである遺跡探索についても伺っていきたいと思います。
田中 今までのストーリー型サプリは閉鎖空間から脱出する、いわゆる『箱庭モノ』というタイプだったんですけど、今回はホームポイントを中心に冒険範囲がどんどん広がっていく感じになってます。
川人 村の周辺に広がる森とか荒野といったフィールドが全部で8種類あって、それぞれを10のエリアに区切ってるので探索箇所は単純に数えて80箇所
――: はちじゅう!
北沢 各フィールドにマップとイベントがあって、レベル帯も柔軟に対応できるようにしてあるので、普段遊んでるキャンペーンに組み込むことも可能です。
川人 例えば、森を探索しに行く展開になった時に『EE』の森マップとイベントを流用したり、これをもとにしてオリジナルシナリオを作ってみるとか。
田中 シティアドベンチャーをやりたい時には、近くの都市か発展中のホームポイントを舞台にするとか。
これが1冊あれば、かなりシナリオ作らずに遊べますよ。『FG』の時に『MC』の倍くらいのボリュームになったんですけど、今回はさらに『FG』の倍くらい。
川人 倍は言いすぎだよ。1.6〜7倍くらいじゃないかな。……削った箇所を含めたら倍以上になるけど。
北沢 毎回かなりの量を削ってるからね……。
ひとまず、今までのサプリ制作で培ってきた経験を活かして、今回は情報をうまく圧縮してたくさん盛り込めたので、内容の詰まったサプリになったと思います。
あと、今回の
ランダムエンカウンター表には『バルバロステイルズ』(以下『BT』)で追加されたモンスターが含まれています
川人 今回の表は、たとえば森で遭遇するモンスターといった感じに、種族別じゃなくてフィールド別に区切ってるので普段のセッションにも活用しやすいよ。
田中 シナリオに出すモンスターを考えるのがしんどいとか面倒くさいっていうGMのために作ってあるんで、面倒くさかったら使ってください。
――: 面倒くさいって(笑)。でもシナリオに出す敵の強さを考えるのはしんどいのですごく助かると思います。
田中 たとえばリザードマン4体出したら全滅した、なんて話を時々聞くんですけど、戦闘バランスはパーティ構成に左右されることもあって単純にデータだけでは測れないことがあるので。
GMやる人はバランス取るのしんどいだろうなーって思うので、その指針にしていただければ、と。
北沢 ……まあ、そのリザードマン4体を1人で倒したヤツもおったけどな……。
――: そのお方については、また後でじっくりとお話を伺っていきたいと思います。
田中 ひとまず基本の遊び方は、3月発売の『Role&Roll vol.78』(以下『R&R』)に紹介リプレイが掲載されているので、そちらもぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
川人 9Lvくらいでいったん最後まで行けるはずだけど、各フィールドにって呼ばれてる強いモンスターがいるので討伐にチャレンジしたり、ぜひいろんな遊び方で楽しんでください。
田中 あ、それから『EE』の発売に合わせて富士見さんのSW2.0公式ブログ『MC』の冒険達成チェック表が掲載されますので、久しぶりに『MC』も遊んでもらえたら嬉しいです。


食糧は大切に! 制作にまつわるあんなコトこんなコト

――: 制作中に楽しかったのはどんなところでした?
田中 今回に限らずですけど、テストプレイは毎回楽しいですね。『BT』で追加された蛮族PCでもプレイしてみたんですが、これがまー死ぬこと死ぬこと(笑)。
北沢 主のコカトリスに追いかけまわされたのも大変だったなぁ。ヒドラが同じ場所に居座っててどいてくれるのを何日も待ったり。
田中 時間の経過が早いのも『EE』の特徴かも。フィールド間を移動すると1日かかるんですよ。
川人 移動した先に勝てないモンスターがいて「わー逃げろー!」ってなると、逃げるための移動にまた1日。
田中 逃げる場合は元いた場所に戻るルールなので、1日かけて進んだ場所から1日かけて逃げるだけ。これで保存食2日分。
――: ひどい。でもおもしろい(笑)。
藤澤 テストプレイの時、保存食の残量にはものすごく気を使いました。
北沢 重量を数えるゲームじゃなくて良かったよね(しみじみ)。
――: これから遊ぶ人は保存食に気をつけること、と(メモメモ)。苦労したのはどんなところでした?
北沢川人田中 (声をそろえて即答)削るとこ
田中 書くよりも削るのが圧倒的にしんどかった。毎回ページ増やしてるのに全然入らなくて。
川人 だから分冊にしようって言ったじゃん。
北沢 という案も出るくらいの量だったんですが、様々な調整の結果ページを増やして1冊にまとめる方向で落ち着きました。
川人 そんなわけで削る作業をして、ページが増えた分があるからこれで入るやろー♪ て編集さんに送ったら……。
――: まったく入らなかった、と?
北沢 編集さんから半ギレの電話がかかってきて、そこからさらに40ページくらいカットしました。実を言えば『MC』と『FG』の時も同じような感じで……。
――: どんなところを削ったんですか?
川人 主にサイドストーリーがざっくり。それから、最初は段階的に遺跡にたどり着く設定だったんだけど、その途中をずばーっと間引いたり。
北沢 あとはぐるぐる回るようなダンジョンをまるごと削ったり。……削ったシナリオとかダンジョンとか、いつかどこかで発表していきたいね。
川人 ……拡張したい! やっぱりもう1冊出そうよ!
北沢 全部2巻とか出せたらいいのにね。
今後、書籍でもwebでも、形式に関わらず発表できる機会を作っていけたらと思っていますので、ユーザーの皆さまのご希望などもぜひお聞かせください。よろしくお願いいたします。


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