こぼれ話  真の混沌の極み(パンデモニウム)の幕は開き
ベーテ アレを読めるレベルに持っていくのに、多大な苦労と、2〜3時間におよぶ編集さんとの会議などがあり……、とにかく、とても……頑張リマシタ。
北沢 全カット案も出たんだけど、重要な情報が出る場面なので全カットしてしまうと後の話にも影響が出てしまうからね。
そうかと言ってさらっと流せば「どうやってセレネから情報を引き出したんだ?」という疑問が残る。
何より、カットするのがもったいないくらいプレイ中盛り上がった場面でもあったということで、かなり紛糾しました。
――: 大変だったんですね……。
北沢 その結果、コレがドレイクの伝統の尋問法だということになり、当然フィルゲン(※)も得意技であるということは間違えようがない、と……(力強く頷く)。
 
※"執行者"フィルゲン
 秋田みやび著『新米女神の勇者たち』シリーズに登場する敵キャラのドレイク・バイカウントで遺跡都市ゼルブリスの支配者。
 一度はぞんざい勇者団を捕らえ奴隷の身に貶めたものの、彼らの反撃によって四天王の半数を失って撤退。
 
秋田 わ、私からは敢えて何も言いませんよ?! ただ、それを拾うかどうかは読者の皆さま次第で……。
ベーテ 実は、アンセルムのプレイヤーさんは変なこと言うのが好きな人で、最初から影でちょこちょこ悪さをしてたんですけど、今まではキャラクターイメージ優先で全カットされてたんですよ。
――: シリアス路線の主人公キャラですもんね。
そうやって隠していたものが2巻では誤魔化しきれないところまでいってしまった、と。
ベーテ 暴走したというか爆発したというか……。
「今回だけやから! 今回だけやから!! これが終わったらいつもの格好いいアンセルムに戻るから!!!」って言われて仕方なく。
一同 笑。
――: で、通したらそれ以降、格好いいアンセルムには戻らなかった、と。
ベーテ あれだけのことやらかして戻れるわけあるかぁ!(笑)
一同 爆笑。