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TOP > ユーザーコンテンツ > 著者インタビュー > モンコレ 『悠久のハルシオン』(2014年06月)
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モンコレ・インタビュー『悠久のハルシオン』

 召喚術師となって、強力だったり可憐だったり強面だったり愛嬌があったり……様々なモンスターを使役して戦う対戦型トレーディングカードゲーム
モンスター・コレクションTCG(以下、モンコレ)』。
2011年より、発売されるカードセットを半年で1つのブロックとして区切り、ブロック1~3、ブロック〈エレメンタル〉〈タイクーン〉〈伝説・レジェンド〉、そして2014年2月にはブロック〈リヴァース〉(トライアルデック雷姫」「風神竜」、ブースターパック「アゾールの黒い旋風」)を発表。
2014年5月30日(金)にはブロック〈
リヴァース〉のブースター2となる『悠久のハルシオン』(以下、『ハルシオン』)が発売がされ、盛り上がりも最高潮!
世界観的にもいよいよ結末が迫りつつある
六門世界。その歴史がいま、1つの区切りを迎えます!

というわけで、デザイナーの加藤ヒロノリ&ディベロッパーの杉浦武夫に話をうかがってまいりました。
2014年06月 発行
記事作成 黒井 龍
製品情報
■ブロック〈リヴァース〉ブースターパック『悠久のハルシオン』
希望小売価格1パック(7枚入り) 314円+税
1ボックス(20パック入り) 6,280円+税
カード種類数 100種+パラレル24種
作成:グループSNE 発売元:富士見書房 販売元:ブシロード

 
■■ はじめに
―― それでは、インタビューを始めます! 本日はよろしくおねがいします!
加藤
杉浦
はーい。よろしくお願いしますー。
―― まずはお疲れさまでした。モンコレは今回の『ハルシオン』で一時、幕をおろしますね。
加藤 ええ、その辺りの経緯はブシロードさんのサイトや、グループSNEのサイトで告知があった通りです。(告知詳細はこちら)
杉浦 ただ、サポートは続きますし、公式大会などもやっていくので、ぜひ楽しんでいただきたいところです。
―― わかりました。今後の動きについては後ほど詳しく聞かせていただきます。

■■ ブロック〈リヴァース〉のブースター2『悠久のハルシオン』のコンセプト
―― それでは今回のブースター『ハルシオン』のコンセプトを教えていただけますか?
加藤 これは『ハルシオン』だけのことじゃなく、〈リヴァース〉全体のコンセプトになりますが、これまでのブロックで作られてきた色んなデックに若干足りなかった要素や、「こんなのがあったらいいな」という効果や能力をメインに作りました。こうした追加カードを組みこむことで、少し物足りなかったデックを戦えるようにしようというのが、今回のコンセプトですね。
杉浦 顕著なのは「勢力」が「ALL」のカード(※1)を全ブロックに解放したことですね(下記図1参照)。そのため、すべてのブロックのデックにこれら「勢力:ALL」のカードを混ぜても大丈夫か、長時間かけて検討しました。
※1 「勢力」が「ALL」のカード:デック構築条件の「ネオスタンダード」において「勢力」で構築する際に、どの「勢力」で構築されたデックにも組みこめるカードのこと。ただし、ブロック1と2のカードには「勢力」の要素が存在しないため、従来は「ALL」のカードでもブロック1と2で作られたデックには組みこめなかった。
全てのブロックに混ぜられるカードの番号。Ⅰ~Ⅵという表示になっている。この表示のあるカードはブロック1と2のデックにも組みこむことが出来る。
杉浦 この「勢力:ALL」のカードはブロック〈エレメンタル〉以降の各ブロックに入っていますが、一部、その効果をアップしました。元々の効果のままだとデック構築の候補に入りづらい効果などを強化したという感じですね。
加藤 この効果アップも最後まで迷いましたね。でも今回の『ハルシオン』で一区切りつくわけだし、せっかくだから思い切って強化しようと。
―― 各ブロックのデックに足りなかった要素を足していったと言うことですね。
加藤 そうです。「勢力」という要素のなかったブロック1と2に「勢力:ALL」のカードを組みこめるようになったことが、いちばん大きな点ですね。
杉浦 ブロック3以降については、少し弱いと言われてきたデックに『ハルシオン』のカードを足すことでより戦えるものにしたかった。その結果、何枚か特定の「勢力」のカードを追加しています。
■■ デザイナー&ディベロッパーお薦めのカード
―― 今回追加されるカードで、好きなカードとかお薦めのカードはありますか?
加藤 僕はスキュラが好きですね。今回のスキュラは、ブロック2の頃よりもカードの効果として、よりスキュラらしい「ぬるっとした感じ」が出たんじゃないかと。ダメージを与えつつ行動完了にしたり、特殊な地形や能力のコンボでいきなり敵軍の本陣横に進軍したりしますし。ドラジェ先生も好きなんですが、あいつテキストが多いからなぁ。
杉浦 変わったことするカードはどうしてもそうなるね。
加藤 僕はドラジェが好きであるが故に、テストではできるだけ調整にまわって触らないようにしてました。触っちゃうと贔屓しちゃいそうになるので(笑)。
杉浦 ドラジェは召喚コストが高かったりと、燃費は物凄く悪いですけど、その分吐きそうなくらい強いですよ。
加藤 金のかかる女やねん(笑)。やってることは派手だし、楽しいカードだと思うので、ぜひ一度は使ってみて欲しいですね。
―― ドラジェは今回のブースターの看板イラストにも使われていますよね。
加藤 六門世界の世界観的な話になりますが、「リヴァース」というのはそもそも世界の危機的現象である「エレメンタルストーム」への対策として取られた手段です。その「リヴァース」に関わっているのがドラジェモンブランなんですね。
―― なるほど。
加藤 あと、僕の小説(『モンスター・コレクション・サモナーズ』2011年 著:加藤ヒロノリ 発行:富士見書房)で、「第一の封印解除」と「第二の封印解除」という設定を作ったんです。「第一の封印解除」については、ブロック4ドラジェの能力として「壱ノ封印解除」というものを作ったんですけれど、まだ「第二の封印」が解除されていないな、と。
杉浦 そこで今回、ドラジェの能力名が「弐ノ封印解除」になっています。これが「第二の封印解除」を表しているわけですね。
―― なるほど。そういったこともあって、看板イラストがドラジェになったわけですね。
杉浦 看板イラストをドラジェにすると喜んでくださる方も多いですしね。
加藤 それに「看板イラストはドラジェにしましょう!」というブシロードさんからの押しもありました(笑)。
歴代ドラジェさん。
ブロック4にて第一封印が解かれ、そして今回、最後の封印が解かれます。
加藤 あと好きなのは……オルクスでしょうか。あ、このオルクスは既存の「欲深き皇帝オルクス」そのもののことではなくて、今回新たに登場した「オルクスに似たカード」のことです。
杉浦 ああ、あれは実にオルクスっぽいカードですね。能力値はオルクスに何も勝ってないですけど(笑)。
加藤 この「オルクスに似たカード」についてはゲーム的というより、ストーリー的な話になってしまうんで、説明しづらいですんですよ。
―― そうしたストーリー面について、今回の『ハルシオン』ではいつものフレーバーテキストではない形での補足があると聞いています。
加藤 そうそう。今回、ブースターの中に六門世界のストーリーを補完する合紙がつくことになっています。
杉浦 合紙は全部で10種類、1つのブースターにランダムで1種類ずつ入っています。
加藤 そこにちょっとしたストーリーを書かせていただきました。その合紙を見ればいまのオルクス絡みの話がどういう意味がわかるはず。
―― なるほど、「オルクスに似たカード」のフレーバー的な詳細などについてはその合紙を見るまでのお楽しみということですね。では、杉浦さんのお薦めはどのカードでしょうか?
杉浦 私はラインズベルとその勢力が好きですね。実は終盤に作られた勢力なんですけど、かなり上手くまとまっていると思います。
―― そういう意味では、今回のブースターはまさにオールスターですね。ドラジェもそうですけど、ラインズベルもブロック1にいたカードですし。
杉浦 ブシロードさんで展開してきた「モンスター・コレクションTCG」はブロック1から始まり、今回の〈リヴァース〉で締めくくりなので、主要キャラが登場しています。豪華感がありますね。
加藤 ヨルムンガルドも復活しましたよ。
杉浦 ああ! あのカードも好きですね。スケール感がいいです。
加藤 ヨルムンガルドはテストでかなり手こずったね。世界蛇というスケールをそのまま表現しようとすると、やりすぎで手がつけられなくなる。かといって、昔の10レベルのヨルムンガルドでは、《吹き抜ける風》(地形カード:レベルリミットが8)を1枚配置されたら即終わりだし。何度も調整をかけました。強すぎたり、弱すぎたりの狭間を行ったり来たり。極端なカードだから相性は出ますが、結構いいところに落ち着いたんじゃないでしょうか。
杉浦 強いファンデックを目指したといえるかもしれないですね。ひたすら高い基礎能力で押し潰したり、本陣以外の場所に召喚出来たりするなど、ヨルムンガルドっぽさが出ていていいと思います。
加藤 ヨルムンガルドが出ると、いつもとまったく違った戦場展開になるからね。
杉浦 そういう点も楽しんでいただければと思います。
Gレギュレーション時のヨルムンガルド
■■ 六門世界のストーリー
―― これまで展開されてきた六門世界のストーリーも、今回で決着がつくことになるのでしょうか?
加藤 その辺は、さっき話に出た合紙を読んで楽しんでいただきたいので、ここではあまりお話しないほうがいいかもしれませんね。
杉浦 六門世界のストーリーを合紙で補完というのは、いままでにやったことのなかったよね?
加藤 ええ、モンコレの公式サイトでまとめたりはしたけど(URLを挿入)、今回みたいに世界観だけを書いた紙をブースターに付けるのは初めてですね。
―― かなり細かく書かれているのでしょうか。
加藤 ある程度の主要キャラクターがどうなったかは書かれています。読んだけど結局よくわからなかった、では困りますしね。それでも、枚数と文字数に限界はあるので、厳選しなくちゃいけなかったのが歯がゆいところ。
杉浦 全部で10枚ありますし、ランダム封入なので集めるのは少し大変かもしれませんが、六門世界がどうなるのか気になる方は、ぜひ集めてみてください。

■■ 今後のモンコレについて
―― 最後に、今後のモンコレのサポートについてお話しいただけますか。
加藤 少なくとも、来年(2015年)の3月までは店舗大会での配布カードなどはあります。この配布カードは店舗大会以外では金銀キャンペーン※2)でも入手が可能です。
杉浦 ショップ大会や公式イベントも開催されます。
※2 金銀キャンペーン:モンスター・コレクションTCG「トライアルデック」 「ブースターパック」にランダムで封入されている「金の当たり券」「銀の当たり券」を 集めて応募すると、様々な景品と交換できるキャンペーンです。

モンコレ公式サイト(ショップ大会や公式イベント・温泉合宿のお知らせもごちらでご確認ください。)


―― 今後店舗で配布する用のカードも新しく作られたのですね。
加藤 今年の8月から来年の3月まで、月替わりで出すカードを8種類作りました。
杉浦 配布用のカードは1種類を組みこむだけで、デックががらりと変わってしまう、ちょっとすごいレベルのものが多いですよ。
加藤 1枚出る度に環境が変わる……といいなぁという気持ちで、丹精込めて作りました。楽しみにしてくだされ。
杉浦 1枚ごとに色んなデックをサポート出来るように頑張りました。
加藤 特にテストプレイヤーに「氷の人」と呼ばれていたカードは面白いですよ。
杉浦 氷の人」だけに、普通は氷のデックだけに組みこむはずが、なぜか雷のデックに出張したりする(笑)。
加藤 だって、私、巨人やし」とか言い出す感じ(笑)。
―― 具体的な効果などは「見てのお楽しみ」ですね。これら8種類のカードは、どのブロックのデックにも入れられるんですか。
加藤 そうです。だから、シンボルは「」でマークはハートになっています。
杉浦 ぜひ色んなデックに組み込んで遊んでみてください。
8枚のうちの1枚を特別公開
―― それでは、インタビューはこれで終了いたします。加藤さん、杉浦さん、ありがとうございました!
加藤
杉浦
ありがとうございましたー!


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