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第2回 TRPG文華祭レポート
執筆:友野詳



 春分の日があって、三連休となった三月の二十日、二十一日、二十二日。東京は本郷で、行なわれた宿泊型TRPGコンベンション、それがTRPG文華祭です。
 TRPG文華館というアマチュアサークル(実質お一人なんですが)の主催で、日本旅館を丸ごと一つ借り切り、二泊三日にわたってひたすらにTRPGを遊んで遊んで遊びぬこうという、体力と気力の限界に挑戦するようなイベントです。
 二泊三日で遊びぬく、というのはJGC(ジャパンゲームコンベンション、今年の日程も発表されました)と同じですが、このイベントはスタートが金曜日のお昼からとJGCより早く、そして……。
 控室での飲酒が解禁
 いえ、控室というより、むしろ酔っ払い部屋。

 じつは金曜は別件があったので、友野が参加したのは土曜の朝の部からだったのですが。
 ……ひーのふーのみーの。
 既に空き瓶が数え切れないほどころがっとるんですが。日本酒、ワイン、焼酎、ウイスキー……。
 大丈夫ですか、みなさん。
 という心配はまったく不要。どのゲームを遊ぶかの卓決定に、嬉々として集ってくるみなさん。

「あ、友野さん、どうも!」
「お久しぶりです」
「今年もよろしくお願いします」


 他のイベントや昨年の第一回で顔なじみになっている参加者の方、プロのゲームデザイナーさんやライターさん、編集さんにイラストレーターさんと御挨拶。ラフなイベントなので、プロとアマの濃厚な交流も、この宿泊イベントの特徴でしょうか。

「いやあ、ゆうべのトークショーは、安田先生の独演会でしたよ」
いまだから言える、みたいな、TRPG黎明期のお話で、すごく面白かったです」


 ……と、みなさんからうかがったのですが。大丈夫な話だったんですよね、ボス?

「トークショーの後は、夜中すぎまでドミニオンを遊んでらっしゃいました」

 それは予想の範疇なのですが。
 あ、金曜日は、我らがボス、安田均が参加してたんですね。で、昼間はセッションがあり、夜にはゲスト勢によるトークショー、そのまま朝まで飲むかゲームするか飲みながらゲームするかの流れだった模様。

 さて、土曜も朝から(といっても11時からですが)TRPGです。
 友野は『シルバーレインRPG』の卓を立てさせていただきました。大阪を舞台にした、探索とゴースト退治というオーソドックスなシナリオ。例によって、他で使ったり、シルバーレインプロジェクトで公開する可能性がありますので、詳しい内容ははぶかせていただきますが。友野の地元にしましたんで、移動手段やら時間経過やら風景描写が妙に細かくなってしまいました。大阪観光も楽しんでいただけたんではないか、と思っているのですが。TRPGをプレイするのが、これで生まれて6回目というようなお嬢さんもいらしたのですが、ロールカードとアクトワードという、シルバーレインRPG独特のギミックは、そういった経験の短い方にもベテランプレイヤーさんにも面白がっていただけたようです。

 このイベント、集ったゲストや参加者さんが、自分の好みや代表作、あるいは都合も含めて、フリーに卓を立てるので、現役で展開中の作品あり、『Pendragon』SPI『DragonQuest』といった往年の海外未訳作品あり、なつかしの傑作から十数年ぶりの日本展開がはじまっている名作同人誌で展開が続く作品(悪の秘密結社RPG、プレイしたかったです)、さらには製作中の最新作まで(テストも兼ねてます)、本当に幅広い作品が遊ばれています。
 土曜の夜には、参加者GMのみなさんの卓に、ゲストがプレイヤー参加するという企画が行なわれまして。友野は「み、みんなが、友野さんはここに入るだろうと思うから入るんだからね。入りたくて入るんじゃないんだから。るんるん」という発言に「なぜツンデレ?」とツッコまれながら(照れ臭いからに決まってるじゃないですか!)、『ウルトラマン・ガンドッグ』卓に。
 ガンドッグ(ゼロではなく旧版)のルールですが、PCは「ウルトラ警備隊」となって異星人の侵略と戦います。GMさんの用意したタイトルは「ウルトラマン」ですが、厳密には『ウルトラセブン・ガンドッグ』でしたね。地球防衛軍エリート部隊であり、侵略者との白兵・特殊戦を担当するウルトラ警備隊は、ガンドッグのシステムには似合うのですね。セブンが登場して、巨大化した敵と戦うシチュエーションを、ターゲットレンジシステムで再現するといったギミックも楽しかったですねえ。
 セッションが終わったのは日付も代わって随分すぎたころですが、そこで宴会ルームに寄って、お酒などいただきつつ雑談……していたのですがさすがに三時ごろにはノックダウンしてしまいました。

 最終の日曜日には、ふたたび『シルバーレインRPG』のゲームマスター。場所をロール&ロールステーションさんと、イエローサブマリン秋葉原店さんに移してのプレイです。
 今回は、ゲストプレイヤーに、イラストレーターの九月姫先生をお迎えしました。
 シナリオは一緒なんで、やっぱり書けないのですけれどね。
 それにしても、冒頭の選択肢ひとつで、TRPGの展開というのは、がらりと変わるものですね。
 このセッションが終わると、長きに渡った文華祭もいよいよラスト。閉会式のラストでは(JGCでもないのに)、わたくしが御挨拶をさせていただき(ま、いつものゲームの神様の天地創造、ですけど)、風邪で欠席された鈴木銀一郎先生の代わりに、鈴木一也先生が「来年も会おうぜー!」の気合いで締められたのでした。
 ホントは、その後に、美味しい美味しい中華料理屋さんでの懇親会があったのですが、大阪まで戻る私はこれを断念。
 三十人を越えるゲストが参加し、一般のGMさん、プレイヤーさんもあわせて五十人以上。プロもアマも、垣根なく楽しめるコンベンションでした。今後の開催にも意欲的でらっしゃるようなので、これを読んでいるみなさんと私とが同じ卓を囲むこともあるかもしれません。
 そのときは、どうぞお手柔らかにお願いします。


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