※地の文とヤナギ、新たに登場するNPCのセリフは、相談して適切なプレイヤーが、それぞれのセリフは各自が担当してください。ミケとブチ以外は、あまりセリフがありません。
ミケ「何するのよ!」
ブチ「やった! せいこう!」
子猫なのに子犬のようにはしゃぎまくるブチ。
ミケは真っ青な顔をしている。
悪魔の契約書「契約に不具合が生じました。契約内容に矛盾が生じています」
ミケ「ぬわっ!?」
ミケはあんぐりと口を開けてあたふたしている。
クロ「ミケ、おぬしが悪魔じゃったのか」
トラ「お願い失敗ってどうなるの? お願い取られたよね?」
シロ「見る限りなんかやばそうねえ」
悪魔の契約書「エラーエラーエラー」
警告音のようなものが流れ続けている。
ミケ「どうすんのよ! みんな仲良くとか、無理なお願いしちゃうとかおかしいわよ! そんなの私が猫のままになっちゃうじゃない! 私以外とずっと一緒にって願いなおしなさいよ!」
悪魔の契約書「それは不可能です」
シロ「ばっさり切られたわね」
ブチ「べつにいいじゃない、そのすがたのままでさ。だっておかあさんのすがたでしょ。それ。ずっとずっといたいの。やっとおもいだしたんだ」
ブチはとても嬉しそうな顔をしている。
ブチ「みんないっしょがいいよ。そのためにぼくはなんでもするよ」
ミケは表情を変え、悪魔らしく笑う。
ミケ「へっ。お前は自分の正体がわかっているのか? ずっと一緒なんて無理だぜ? 俺の魔力が消えたらお前は消えるんだぞ」
ブチ「うん、だからこれでちからをあげるね」
ブチは、いつのまにか呪符をくわえていた。
それをちらちらふっている。
ミケ「あー、それは!」
ブチ「はい、えねるぎー」
ミケ「みなぎるー」
ブチ「ここまで」
ミケ「あっ……」
弱体化と強化を繰り返すミケの姿をした悪魔。
クロ「ブチ、やるのう」
トラ「俺にはできない」
シロ「策士だわ」
呆然とする三匹。
ヤナギ「うっ、うううう」
シロ「ヤナギが起きたわ」
ヤナギ「ええっと、今どうなっているの?」
クロ「かくかくしかじかじゃ」
簡単に説明するクロ。
ヤナギ「つまり、僕は生き延びてかつ猫語マスター、クロたちも蘇ってみんなハッピーエンドってこと?」
ミケ「ハッピーじゃねえよ! 俺が不幸だよ!」
シロ「悪魔が何を言ってんの?」
トラ「そうだそうだ」
ミケ「うわーん」
ミケが泣く中で、ヤナギや他の猫たちは楽しそうに笑う。だが、クロは不安をぬぐえないようだ。
ブチは、ミケの姿から抜け出せなくなった悪魔に、べったりくっついている。
ミケ「あーもうくっつくな。うっとうしい」
ブチ「へへへへ」
ミケ「わかってんのか、俺はおめえのかーちゃんじゃない。形だけ借りてんだよ。ちゃんと願っていれば、本物のかーちゃんに会えたんだぞ」
ブチ「……そうなると、やなぎしんじゃうでしょ?」
ミケ「さあね。今でもけっこう寿命吸い取られていると思うけどな。あと何年生きられるか。まあ長くはないぞ」
クククとミケが笑うと、ブチはミケの腹に頭をめりこませた。
ミケ「だからくっつくなって!」
ブチ「みんなとずっといたいのに……」
ブチはそう言ってゆっくり眠る。
ミケ「憎たらしい子猫だな、ほんと」
ミケはそっぽを向いてうとうとし始める。子猫の体温は高く、眠気を誘う。
ミケ「だから猫って嫌なんだよ」
大きくあくびをするとともに、ミケも眠りについた。