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『パラサイトブラッド サプリメント3 クライシスクイーン』
『エンドブレイカー! パワーアップブック ソーンイーター!』(2012年01月)
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『エンドブレイカー!
パワーアップブック ソーンイーター!』
来たる2012年1月31日、ついに『エンドブレイカー! パワーアップブック ソーンイーター!』が発売となります!
昨年10月には和風の都市国家「霊峰天舞アマツカグラ」を舞台とする『エンドブレイカー!リプレイ アマツカグラ異聞 神の都といばら姫』も発売され、リプレイ、プレイ・バイ・ウェブ(以降PBW)共にさらなる展開を見せています。

本書では新要素に加え、従来の遊び方をさらに深めるなど! もりだくさんの内容になっています。
それでは、ワールドデザイナー藤澤さなえ、セレクトカードゲーム(以降SCG)のデザイナーでもある河端ジュン一、システムアドバイザーでありリプレイの著者でもある川人忠明にお話を伺いましょう!
聞き手は、サイコロで1をよく振るので『エンドブレイカー!』では強い真中あずさが務めさせていただきます。
2012年01月 発行
記事作成 真中あずさ

■ 新ジョブ「ソーンイーター」 ■
―― それでは、改めまして『エンドブレイカー! パワーアップブック ソーンイーター!』発売おめでとうございます!
一同 ありがとうございます!
―― 早速ですが、タイトルにある「ソーンイーター」ってなんですか?
藤澤 今回の目玉である新ジョブですね。このサプリメントを買えばPBWでも遊べるようになります。デモニスタ、という異界のデモンというのを操るジョブがあるんですが、そのデモンが「棘(ソーン)」の力を使い始めたのが「ソーンイーター」です。
河端 デモニスタの亜種ですね。
藤澤 そうそう。“でも”、デモンがね……。
川人 (すかさず)“デモ”ンだけに?(一同笑)
―― “デモ”ンだけに(笑)。さすが、お上手
藤澤 上手なのかなあ?(笑)。まあ、そのデモンだけど。「棘(ソーン)」は本来エンドブレイカーにとっては敵であるはずなんだけど、その力を使うデモンを操って戦うダークヒーローのような感じですね
―― ダークヒーロー! いいですねえ、仮面●イダーみたいで。カッコイイです
河端 アビリティにもそういうイメージのものがありますよ。デモニックフォームの亜種の「マスカレイドフォーム」とか。
川人 「棘(ソーン)」を使うデモンに体を明け渡すイメージだね。
―― それは熱い!
藤澤 さらに、表紙を飾ってるアジェンド・マルヴ君という彼が主役で話が進んでいくコラムが全編に入っています。彼はエンドブレイカーでもなんでもない、単なるデモニスタだったんだけど、ある日赤い少女という謎の存在に出会って……。
川人 私は待っています」と言われた瞬間に、エンドブレイカーとして目覚めて、不思議な事件に出会っていくんだよね。
―― 今までの目覚め方とは違いますね
藤澤 そう、これが新ルーツの「ブーステット」です! 
―― 新ルーツ! 詳しくはどのようなものなんですか?
藤澤 ブーステットは、「謎の赤い少女により、後天的にエンドブレイカーの能力を移植された者」です。この「ブーステット」として目覚めたアジェンド君ですが、デモンが「わーいソーンソーン!」とか言い出すわけですよ(一同笑)。それで、「なぜ俺の体はこんなことになってしまったんだ!」と赤い少女を探し求めて都市国家を回って行くことになるんです。
河端 赤い少女に出会った人が、ある日突然エンドブレイカーになっちゃう、ということが相次ぐわけです。
―― ほほー。
藤澤 の赤い少女は、「赤い少女」だとは認識できるんだけど、皆聞いたら違う容姿をしている謎の存在なんだよ。
河端 太ってるのも痩せてるのも、背が高いのも背が低いのも「赤い少女」。
川人 何歳以下が少女なのか、個人の基準が分かるところだね(笑)。


■ 都市国家とミニゲーム ■
―― エンドブレイカーの魅力の一つである様々な都市国家ですが、今回はどのようになっているのでしょう?
藤澤 「今までにPBWで登場した都市国家を、TRPGでも遊べるようにしよう!」という感じです。TRPGでは「山斬烈槍ランスブルグ」と「霊峰天舞アマツカグラ」の2つを紹介してきましたが、さらにPBWで舞台になっていた都市国家でも遊べるようにしました。
―― ほほう! とすると「戦神海峡アクスヘイム」や「水神祭都アクエリオ」や「永遠の森エルフヘイム」でも……!
藤澤 そうそう。あと、現在PBWで舞台になっているラッドシティにもちょっと触れています。もちろん、「ランスブルグ」や「アマツカグラ」でもさらに遊べるようになっていますよ。既存の都市国家を全て取り上げて、さらにTRPGで遊べるようにした、福袋のようなサプリメントです(笑)。
河端 年始にピッタリで素晴らしい。
―― 都市国家の特徴がいろいろ紹介されてるんですね。
藤澤 TRPGしかやってない人はPBWの、PBWしかやってない人はTRPGの都市国家がやっぱり気になると思うんですよ。だからこれを機に、どちらでも遊んでみてほしいなあ、と思ってます。
川人 旅行ガイド、みたいな感じになってると思うよ〜。
―― ボス! 監修者として、インタビューに関して「ここでしか聞けない話」があれば教えてください!
安田 そうやな。都市国家を全て載せるのは、僕がもともと言ってたんだよね。あと、マップも載せてほしくて、今回とうとう載ったんやけど、ここ見てみ……。
―― こ、これは、アマツカグラが……!
安田 そう、アマツカグラが海に浮かぶ島の中にあることになってるんや! つまり、アマツカグラが海に浮かぶ島にあることになる事件が起こったってことなんやけど……まだこのサプリでは触れてません! 距離をみても1d日かかることになってる(笑)
―― では今後、アマツカグラが島にあることになってしまった理由が判明していくんですね!
安田 まあ、おいおいね(笑)。 まだ出ていない都市国家にはマップでもそんなに触れてないから、今後の展開に期待してほしいかな。

―― 都市毎にミニゲームがある、と聞いているのですが。
藤澤 遊び方を広げる意味での1つとして、6都市全てワールドガイドミニゲームランダムエンカウンターフック・ライン・シンカーの4つの要素を入れてあります。「フック・ライン・シンカー」っていうのは耳慣れないだろうから、あとで説明するとして……。ミニゲームは、たとえばアクエリオなら、ゴンドラに乗って遊ぶ、すごろくのようなゲームです。
川人 アマツカグラのミニゲームでは都の外の妖怪異形と戦うんだけど、複数でもソロでも、何回でも遊べるようにゲームブック風にしてあって面白いよ。
河端 あと辺境がありますよね。
―― 境を渡る途中で、「棘(ソーン)」の残滓と言われる、マスカレイドが多く巣食うギガンティアに入ってしまうんですよね。私もテストプレイに参加させていただいたんですけど、川人ゲームマスターで辛かった(笑)。
川人 そんなに辛くないよ!
藤澤 辛かったですよ(笑)。ギガンティアから中々出られないんだよね。
川人 中々出られないのは辺境だけだよ! 辺境は、都市と都市の間を旅をするってコンセプトで作ってるから、迷って目的の都市に着かないってイメージで作ってあるんだよ。
―― 辺境は強くないと渡れないんですね。
川人 そうゆうこと(笑)。
藤澤 新しいギガンティアは2種類、アクスヘイムエルフヘイムですね。さっき言った辺境は、正しくはギガンティア(ソーンのたまり場)じゃないので、同じシステムを使ったミニゲームと考えてください。
川人 ミニゲームはそれぞれが担当したんで、三者三様な作りになってるよね。
藤澤 それぞれ個性が出てて面白いですよね(笑)。川人さんのはやっぱり歯応えがあるし、河端君のはデータにすごい凝ってる。
河端 藤澤さんのが一番軽く遊べますよね。
川人 それは何か、私が悪いってことかね?(笑)
藤澤 いえいえ! ちゃんと初級・中級・上級になってるってことです(笑)。
―― それで、先ほどの「フック・ライン・シンカー」というのは、いったいどういうものなんですか?
川人 フック・ライン・シンカーはもともとアメリカのゲーム雑誌にあったコーナーだね。物語の導入・発端・身辺・真相を釣り糸に喩えてて、フック(釣り針)、ライン(釣り糸)、シンカー(おもり)ってこと。フックで冒険者を引っ掛け、ラインで寄せて、真相っていうシンカーがついてる、って感じ。
   
安田 ここでしか聞けない話、もっと聞きたい?(笑)
―― 聞きたいです!(笑)
安田 よっしゃ、教えたろ。このフック・ライン・シンカーってのは、15年前に海外雑誌でヒントを得てからずっと「使えたらいいなあ」と思ってたやつなんや。別に今回出すのが初めてやなくて、当時の新入社員だった川人のほか、杉浦加藤にも作ってもらったたことがある。今回エンドブレイカーでできたこれは、長い間熟成させたまさにおいしい漬物みたいなものなんや!
―― 噛めば噛むほど味が出る、ってやつですね! さすが社長
安田 そうそう。お前持ち上げるなあ(笑)。ちなみにランスブルクでのフック・ライン・シンカーは、SCGでのイベントを具体的に紹介したかった河端キャッキャッしながら書いとったで〜。

藤澤 そういったものを、読み物調に提案しているのが「フック・ライン・シンカー」です。事件の発端とオチである真相しか書いてないから、どういったシナリオにするかはGM次第ってことで。
川人 つまりシナリオを作るための材料というか。
河端 小説家や漫画家のネタ帳が載ってる感じですね。
―― なるほど、分かりやすい(笑)。
河端 ランスブルグのフック・ライン・シンカーは、SCGに出てくるシナリオタイトルが使われてるんですよ。
―― SCGともリンクしているんですね。
河端 SCGやってくれてる人だと、「あ、これ見たことあるわ」となるはずです。そのへんも合わせて楽しんでいただければいいですね。
藤澤 ランスブルグでは他にも、プレイヤーVSプレイヤー(以降P v P)を新たに紹介していますね。ランスブルクには「闘技場があり娯楽がさかんである」という設定があるので、そこにプレイヤーが立った時どうなるのか、ということを考えて作りました。P v Pだからってただ殴り合うだけじゃ面白くないので、いろいろレギュレーションを作ってみたり。ランスブルグなら馬上槍試合が有名なので、ソレとかね。
河端 『エンドブレイカー!』のルール内で無茶をするのが大変でした。
―― 無茶したんですね(笑)。
河端 そうですね(笑)。
川人 私にとってはそんな無茶じゃない!
―― それは川人さんだから……(笑)。
河端 一度いろいろ無茶して作ったら「まったく別のゲームじゃないか!」と言われてしまったので。その結果、リアル世界でじゃんけんをするっていうレギュレーションもあったり。
―― じゃんけん! 気になります。
河端 特殊な環境での戦闘もいろいろあって面白いですよ。どんどん崩壊していく部屋とか、謎の装置が置かれた部屋とか……。
藤澤 1対1グループ戦も楽しめるので、ぜひ遊んでください。レベル差がある場合のGUTSボーナス付与のルールもあります! オフ会でも遊べるかと。
河端 あと、このP v Pだと騎乗ルールが使えるんですよ! 普段はあんまり使う機会がない騎乗ルールを、あえて使った感じです。娯楽なんで(笑)。
川人 普段は事故の許なんだよね〜(一同笑)。


■ 高レベルデータ ■
―― 毎回キャラクターデータが10レベルずつ追加されていますが、今回は?
藤澤 今回はついに50レベルです!
―― おお! なんだか大台に乗った感じがしますね。
河端 それに合わせて敵データもいっぱい増えましたよね。50レベルのPCに対してだから、100レベルとかいますよ。NPCデータには、50レベルになったケイスのデータも載ってるし。
―― ケイスというと、ランスブルグを舞台にした「エンドブレイカー!TRPGリプレイ 天槍の国、空駆ける少女」シリーズのリプレイで改造された?
川人 改造なんかされてたっけ?(笑)
河端 されたされた! 外伝表でされてましたよ。
      
安田 ケイスは僕にとっても愛着のあるキャラでなあ……(しみじみ)。
―― それって「ここでしか聞けない話」ですか!
安田 食いつくなあ(笑)。ケイスはランスブルクに残ったキャラやったから、ここで載せてもらったんや。もちろん、改造されたことも含めて(笑)。高レベルになるくらい成長してるんやから、リプレイが終わった後もケイスはまだまだ現役! ってことやな。
―― 物語は終わっても、キャラクターは生き続けてるってことですね。なんだか感慨深いです。

藤澤 リプレイでは20レベルくらいだったんだけど、それが50レベルに成長したデータものってますよ、と。
―― すごく成長しましたね。。
藤澤 きっとケイスの身になにかあったんだろうね(笑)。


■ 最後に ■
―― ではそろそろ終わろうと思うのですが。最後に一言ずついただけますか。
藤澤 そうですね……今回ので、私がずっとやりたかったことができました。PBWでしか遊べなかった都市を、TRPGでも遊ぶためのお手伝いができたので。PBWはお客さんの意見を取り入れて様々な発展を見せているので。アクエリオなんて、マスカレイド入れないから結果ソーンイーターも入れないんですよ。アクエリオでは外で待っててね、っていう(一同爆笑)。
―― 「万能宝石エリクシル」のおかげで「(ソーン)」が侵入不可になったんでしたね。
河端 TRPGもPBWも、エンドブレイカーはこの本でひとまず第一章が終了です。次からは新章開始ってことで、それに相応しい本になってると思うのでよろしくお願いします。
藤澤 TRPGも置いていかれないように頑張ります!
―― では最後に川人さんは?
川人 いろいろ遊べてお得だから、買ってね!
―― って、本当に一言ですね!?(一同笑)

 (笑い声がフェードアウトしていく)
           
安田 僕からも一言いい?
―― どうぞどうぞ。よろしくお願いします。
安田 この本は、エンドブレイカー!のRPGサプリメントとして正統派になってます。なんたって、世界が丸ごと載ってるからね!
―― 豪華な一冊ですよね!
安田 この本でひとまず一章は終了と書いてるけど、途中報告であってエンドブレイカーはまだまだ終わりませんよ。エンドブレイカー班はもうすでに夏のJGC発売を目指して、新たな都市国家作成の打ち合わせや執筆に入っています。新しい都市国家については……おっと、これはまだ秘密なんやったな。
―― 夏が今から待ち遠しいです!
安田 そんなわけで、よろしくお願いしますよ。これが本当に「最後(シメ)の一言」やな。



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