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TOP > 製品情報 > エムブリオマシン > タッグトーナメントＩｎＳＮＥ > 準決勝第１試合 ←１回戦第４試合 目次 準決勝第２試合へ→ タッグトーナメントＩｎＳＮＥ 準決勝第１試合 友野詳＆田中公侍ＶＳ北沢慶＆力造 　 ○準決勝開始 　１回戦を勝ち抜いた猛者たちが集う準決勝。第１試合はゲヘナＡｎチーム（友野詳＆田中公侍）とパラサイトブラッドチーム（北沢慶＆力造）の対戦だ。 　どちらも協力してひとつのゲームを作り上げたコンビであり、ゲーマーとしての戦略眼、チームワークともに申し分ない。 　ゲヘナＡｎチームは１回戦第１試合でホームページチーム（笠井道子＆森本有美）と対戦。超重量級＆中量級の２体を、超軽量級２体で撃破するという見事な戦績を残している。 　一方のパラサイトブラッドチームは第２試合で新人コンビチーム（番棚葵＆大井雄紀）に快勝。貫禄の違いを見せつけた。 力造： 俺は１回戦が終わってから、何度もルールを読み直しましたよ。もはや、ＥＭの鉄人と呼んでもらってもいいくらいっス。 北沢： ほう、頼もしいじゃないか。 友野： 相手にとって不足なし。こちらとしても楽しみだ。田中、彼奴らをどう見る？ 田中： サイズと装甲重量から考えるに、北沢機（Ｌ／軽）は軽いけど手数が多い機体、力造機（Ｍ／重）は硬さに物を言わせて攻撃してくる機体でしょうね。 友野： こっちはどちらも軽量級で移動力があるから、まずは引っかき回してみるか。ＥＭの鉄人とやらのお手並みを拝見しよう（笑）。 北沢： リキ、俺たちは相手の出方を見てから動くぞ。移動力がある連中は動きが読みにくいからな。撹乱されるとやっかいだ。 力造： うっす、兄ィ。任せてください！ 　　いつにも増して熱気と緊張感溢れる中、準決勝最初の戦いの火蓋が切って落とされた！ 　 ○第１ラウンド〜第３ラウンド 北沢： 各々、プロッティングは終了でよろしいですね？　では、第１セグメントのアクションフェイズを始めます。移動タイミングのアクションをプロッティングしているのは？ 力造： はい。俺は初期位置からまっすぐ北に移動します。まず近づかないとどうにもならないんで。 田中： 僕は東に移動します。うかつに飛び出すと北沢機に撃たれそうだし。 友野： 同じ移動でも、アクションの目的は正反対だな。 北沢： 力造が攻撃のため、田中が防御のためか。確かにお互いの性格が出てるな。――さて、俺は友野機にスナイパーライフルで射撃攻撃だ。 友野： お、来たか。 力造： 友野機の回避値は８、最適射程からは１マス外れてるから、出目が10以上なら命中ですね。 北沢： 確率は半々か、出目がよければ……。（ころころ）９で失敗。くそ、１だけ足りないのがなおのことくやしい（笑）。 友野： こっちも北沢機に長距離ミサイルを撃ち返すぞ。（ころころ）出目は13。お互い、失敗か。 力造： 全員アクションしましたね？　じゃあ、第２セグメントです。俺はここもホイールフル回転で、北西の森の中まで突っ込みます。 友野： 第２セグメントは俺も移動をプロッティングしてた。まっすぐに南に進むぞ。 田中： 僕も移動します。東の壁際まで行って、そこから南へ移動。 北沢： 向こうは２機ともかなり移動力が高いな。これは射程に入れるのが難しそうだ……再び友野機にスナイパーライフルで射撃してるが、最適射程を外された上に相手が移動しているから――。 友野： 連続行動でボーナスがつくとはいえ、出目は14以上じゃないと当たらんな。ふっふっふ（余裕の笑み）。 北沢： うーむ。まあ、弾薬にはまだ余裕があるし、振るだけ振っておこう。（ころころ）おお、19！　命中した！ 友野： なに!?　ウ、ウソだ！　北沢がそんないい目を出すはずがない！（笑） 北沢： 命中レベルはＡなので、19点のダメージです！ 友野： バ、バカなぁ〜！（←なぜか悪役っぽい悲鳴） 北沢： よし、先制攻撃はもらった。けど……。 力造： どうしたんです、兄ィ。きれいに命中したのに、青い顔をなすって。 北沢： 今のでダイス運を使い果たした気がする……。 田中： まだ１ラウンド目ですよ。どんだけ出目に自信ないんですか（笑）。 　第２ラウンド。ゲヘナＡｎチームは２機とも「第１セグメントで北沢機に接近し、第２セグメントで白兵攻撃をしかける」という行動を取り、息の合ったコンビネーションを見せる。が、それを予想していた北沢機は一気に北へ移動。白兵攻撃の有効射程から逃れ、敵の命中判定を失敗させた。 　一方、森から戻った力造機は友野機の後方へ移動し、無言のプレッシャーをかける。 　 田中： なんと。まさかこの攻撃が読まれるとは（驚）。 北沢： 俺の機体は近距離戦が苦手なんだ。少しでも近づかれると思ったら逃げるって。 友野： ２人とも空振りさせられるとは……やるな、北沢。そして力造よ……寄らば斬るぞ。 力造： へっ、友野の伯父貴。あっしはとうに腹ァ決めてやすぜ。 友野： よくぞ言ったわ。くっくっく……。 力造： へっへっへ……。 田中： あのー、ご両人。『エムブリオマシンＲＰＧ』は任侠モノじゃなくて、巨大ロボットのゲームですよー。 　にらみ合う友野機と力造機だが、やはり相手の白兵攻撃は恐ろしいらしく、第３ラウンドの第１セグメントでは両者ともに移動を選択、間に距離をとった。両者は第２セグメントでも同じ行動（射撃攻撃）をプロッティングしていたが、間に遮蔽ができていたため、いずれもキャンセルすることになる。 　一方、北沢機は友野機へスナイパーライフルでの射撃攻撃を試みるが、これも友野機が移動したことによって生じた遮蔽に阻まれて失敗。 　田中機は「力造機が第２ラウンドと同様、北沢機のフォローをするために近づいてくる」と予想。第１セグメントで北沢機に近づき、第２セグメントでは力造機にランスでの白兵攻撃をしかけるというトリッキーな戦術に出た。が、これも有効射程が届かずにキャンセル。 　 田中： むむ。なかなか思った通りにはいかない。考えが浅かったか？ 北沢： 考えすぎても失敗しそうなところが、また悩ましいな。 　 第４ラウンド〜第５ラウンド 　 　第４ラウンド。ゲヘナＡｎチームは互いに守りあうように接近し、壁を挟んで南北に位置取る。力造機も南へ向かい、相手チームの２機を短距離ミサイルの射程内に収めた。 　北沢機は友野機の接近を予想し、射撃攻撃をプロッティングするが、遮蔽を挟んだ位置関係は変わらず、今回もキャンセルとなる。 　 北沢： 第２セグメントは移動するぞ。射線を確実に通すために、壁の上に登って南を向く！ 友野： そう来ると思ってた（にやり）。壁に登った北沢機を長距離ミサイルで射撃攻撃！　（ころころ）命中レベルＡで命中！　18点のダメージで、（ころころ）命中部位表は頭だ。 北沢： くっ、しまった。これを狙われていたのか。破損するのはバルカンだから問題ないけど、ダメージはけっこう痛い。 田中： 僕は力造機に対して、ミドルレーザーでの射撃攻撃をプロッティングしてます。最適射程なのでペナルティはなし。（ころころ）命中、14点のダメージ！ 力造： 14点ではどこも壊れません。こっちも田中機に短距離ミサイルで射撃攻撃――（ころころ）命中！　同じく14点を右脚に。 田中： げっ、部位装甲値を上回った。しかたない、ヒートソードを破損させます。同じダメージなのに、こっちだけが破損するのか。 力造： その代わり回避値と移動力が高いんですから、我慢してください（笑）。 　第５ラウンドの第１セグメント。北沢機は友野機の連続行動を恐れて再び西へ移動。 　田中機と力造機は互いに相手との距離を詰めようとするが、双方が同じことを考えたために、結果としてお互いの位置を交換するような形ですれ違ってしまう。 　友野機は力造機にターゲットを変更。長距離ミサイルでの射撃攻撃をプロッティングするが、今度は距離が近すぎるためにキャンセルとなった。 　 友野： 第２セグメントだな。移動するのは俺だけか？　それじゃ、北沢機とも力造機とも遮蔽を保ったまま東へ移動。 北沢： こちらは射撃タイミングにアクションを行う。田中機をスナイパーライフルで射撃攻撃！　（ころころ）出目は９。 田中： 残念。こちらの回避値は10です。 北沢： 最適射程に収めたのに、また１足りないのかよ！ 田中： やはり回避値10は信用できる数字だ（笑）。僕は力造機に白兵攻撃を仕掛けますが。 力造： 俺も田中機への白兵攻撃をプロッティングしてるっス。 友野： この場合は移動力の低いほうから接近移動だな。 力造： なら俺からですね。こっちの白兵武器はメイス。射程が１しかないから、うかつに踏み込むと一方的に殴られそうだな……。よし、ここは振り返って向きを変えるだけで終了。どうせお互い届かないから、座標は変えません。 田中： ふっふっふ、甘いですよ、力さん。こっちの白兵武器のランスは有効射程が３まであるので、２歩接近すれば攻撃できます。 力造： げ、げげぇーっ！ 田中： （ころころ）命中しました。ダメージは13点。 力造： 武装の破損はないけど、累積ダメージで負けてる。メイスは当たれば大きいけど、こういう時につらいっスね……。 　 第６ラウンド〜第７ラウンド 　 　 　前半戦を終え、勝負は後半戦に突入。これまでのところ、お互い決定打になるような一撃は与えていない。高度なプロッティングと読み合いの結果と言えるだろう。 　第６ラウンドの第１セグメントでは全員が移動。友野機は壁の上へ跳び上がって力造機への射線を確保。対する力造機は南に移動し、まずは田中機との間に遮蔽を取った。 　その田中機は転進。北へ向かい、今度は北沢機をランスの有効射程内に収めようとする。が、北沢機は東へ移動してそれを逃れた。 　 北沢： よしよし、うまく敵の攻撃をスカしてるぞ。 友野： あとは自分の攻撃を当てるだけだな（笑）。 北沢： これから当たるんですよ（笑）。俺は第２セグメントの射撃タイミングで、田中機にスナイパーライフルで射撃攻撃。 田中： 最適射程から１外れてるだけなので、出目が12以上なら命中ですね。 北沢： （ころころ）じゅ、11。また１足りない……（がっくり）。 力造： ま、まだ射撃タイミングは終わってないっスよ！　俺は友野機に短距離ミサイルで射撃攻撃！ 友野： 最適射程か。こっちの回避値は８だから、それ以上なら命中する。 力造： それなら楽勝だぜ！　（ころころ）５。……あれ？　失敗してる。ウソだ!? 友野： ２人そろって何をしとんじゃい（苦笑）。 　なかなか戦局が動かず、もどかしさが募ってきた第７ラウンド。 　第１セグメントでは、再び全員が移動を選択する。友野機は北へ移動し、近づいてきた力造機から逃れて北沢機へと接近。田中機も北沢機に接近するが、北沢機は東へと移動し、再び両者と距離を取った。 　 田中： また逃げられたか。遠距離攻撃型で移動力もあるとは、北沢機はやっかいな機体ですね。 北沢： ふふふ、今日は読みが当たりまくって怖いくらいだぜ。距離を取ったところで第２セグメント。田中機にスナイパーライフルを撃つぞ。 友野： ここで当てられるとまずいな。特に田中は一発当てられると、攻撃手段が持ってかれる可能性がある。 北沢： 12以上なら成功で……（ころころ）お、片方が０！　命中レベルＡだ！ 　しかし、もう一方のダイスは無情にもテーブルの上を転がって床へ落ちてしまう。 　こういった場合、ＳＮＥではダイスを両方とも振り直すことになっている。 　 北沢： ああ、10が出ていたのに……。 力造： 泣かないでください、兄ィ！　もう一回、命中レベルＡで当てればいいんです！ 北沢： そ、そうだな！　よし！　（ころころ）９。や、やっぱり外れた……。 田中： ご愁傷様です（笑）。こちらもミドルレーザーで北沢機を射撃攻撃。（ころころ）ダメだ、失敗。 北沢： 当たり前だ。スナイパーライフルが外れたのに、ミドルレーザーに当てられてたまるか！（笑） 　 ○第８ラウンド〜第10ラウンド 　 　戦いはいよいよ終盤戦、残りは３ラウンド。 　第８ラウンドの第１セグメント。パラサイトブラッドチームは両機ともに移動を選択。遠距離攻撃担当の北沢機は相手から距離を取り、接近戦担当の力造機が西から回り込む作戦を取る。北沢機の移動を予想していなかったゲヘナＡｎチームの射撃攻撃は、両方ともキャンセルとなった。 　第２セグメントでは力造機とゲヘナＡｎチームの２機が移動。西では友野機と力造機が、東では北沢機と田中機が接近し、緊張が高まる。北沢機は友野機に射撃攻撃をプロッティングしていたが、スナイパーライフルをもってしても距離が遠すぎるため、ここはキャンセル。 　続く第９ラウンド。第１セグメントでは友野機と北沢機が移動。両者とも壁の上に登り、南北でまっすぐにらみ合う形になった。力造機は友野機に短距離ミサイルを撃ち込むが、距離が開いてしまったために失敗。残る田中機は、突撃による移動で北沢機から距離を取った。 　 力造： 第２セグメントですね。俺は移動して、友野機から離れますよ。反撃が恐い。 田中： 僕は射撃攻撃をするつもりでしたが、標的にしている力造機が遠すぎるのでキャンセル。最終局面で弾薬を無駄にはできない。 友野： 俺は最適射程に捉えている北沢機に射撃攻撃。（ころころ）よし、命中した。14点のダメージで、胴に当てたぞ。 北沢： 破損はしないけど、ここに来てダメージを受けるのはつらいな。 力造： １機も落ちずに10ラウンドを終えた場合、与えたダメージの合計が多いチームの勝ちですからね。 北沢： まあ、嘆いてもしかたない。こっちも撃ち返すぞ。友野機にスナイパーライフルで射撃攻撃だ。 田中： 真っ向からの撃ち合いですね。 友野： 俺は向こうの最適射程からは外れてるけどな。命中する出目は12以上。 北沢： （ころころ）……11。11かよ!　この期に及んでまた１足りないのか!?（悲鳴） 田中： お。こちらに風が吹いてきた気がするなぁ（笑）。 　とうとう大詰め、第10ラウンド。泣いても笑っても、このラウンドで決着だ。 　第１セグメント。友野・田中機のゲヘナＡｎチームはそろって移動。両者ともに北側の壁の後ろに隠れるように展開した。 　パラサイトブラッドチームは力造機が北へ向かい、最後の一撃を叩き込む機会をうかがう。一方の北沢機は友野機に射撃を試みるが、ここでも壁に阻まれてキャンセルとなった。 　 北沢： だめだ、ここで遮蔽を取られるとは。第２セグメントも同じアクションをプロッティングしていたから、キャンセルする。最後のセグメントなのに……！ 友野： よしよし、最後の最後でいい位置に移動したな。こっちはミドルレーザーで力造機を撃つぞ。 力造： こ、来いぃ！ 友野： （ころころ）命中！　ダメージは12点だけだが。 力造： 反撃させていただきます。俺の最後の行動は、友野機のいる北に向けての突撃！ 友野： なに!?　――おのれ、最後は自分の身を投げ出してきおったか！ 力造： うおお！　タマぁ取ったらあっ!! 田中： ん？　力さん、移動力は？ 力造： ４ですけど、ホイールを使ってるので６になってます！ 田中： それだと、１だけ足りませんよ。 力造： え？　……あ、そうか！　森に突っ込むから、移動力が余分に必要なのを忘れてた！ 友野： おお、危なーっ！　ふっ、リキよ。惜しかったのう。文字通り、あと一歩のところじゃったわ。 力造： くっ……！　む、無念……。バタリ。 北沢： ということは、これで10ラウンド目が終わって……？ 田中： （各機体の被ダメージを比較、計算する）与えたダメージの差で、僕たちの勝ちになりますね。 友野： よし、勝利だ！ 力造： す、すまねぇっス、兄ィ。俺が最後の突撃を当てていれば……！ 北沢： いや、それを言うなら、俺が射撃をもうちょっと成功させてれば勝てたかもしれない。お前はよくやったぜ。 力造： あ、兄ィ……！ 友野： 確かに、今回は北沢のダイス目に助けられたことも否定できんな（苦笑）。 田中： だから高い回避値は信用できるんですってば（笑）。これも立派な作戦勝ちですよ。 　準決勝第１試合、壮絶なデザイナー対決に勝利したのはゲヘナＡｎチームだった。 　この試合で注目すべき点は、やはり命中判定の成否だろう。プロッティングと読み合いが肝となる『エムブリオマシンＲＰＧ』だが、決してそれだけでは勝てない。時にはダイス運も必要となるのだ。 　さあ、決勝戦の一方のイスは埋まった。栄えある『優勝』をかけてゲヘナＡｎチームと争うのは、果たしてどのチームなのか!? 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